結婚式の招待状はWebと紙どっち?相手別の送り分けと併用したときの出欠管理

結婚式の招待状はWebと紙どっち?相手別の送り分けと併用したときの出欠管理

Web招待状はもう珍しいものではありません。ただ、実際のデータを見ると「Webだけで済ませた人」は多数派ではありません。2023年に結婚式をした人のうちWeb招待状を使ったのは77%ですが、そのうちWebだけで完結したのは20%で、残りの57%は紙も併せて用意しています。

つまり多くの人が実際に悩むのは「Webにするかしないか」ではなく、誰に紙を送り、誰にWebを送るかという線引きです。そして併用を選んだ時点で、出欠の管理が思ったより面倒になります。

Web招待状は77%が使う。でも「Webだけ」は20%

結婚情報メディアのウェディングニュースが自社で行ったアンケート調査(2,625人・2024年3月21日から4月15日に実施)では、Web招待状の利用率は次のように動いています。

  • 2019年:5.6%
  • 2023年:77%(Webのみ20% / 紙と併用57%)

4年で大きく伸びたのは間違いありません。ただし内訳を見ると、Webを使った人の大半は紙もつくっています。逆から数えると、紙の招待状を用意した人は80%います。Webと紙のどちらかが消えたのではなく、両方を持つ人が増えたというのが実態です。

結婚式の招待状の形式ごとの割合 2023年に結婚式をした人の内訳は、紙の招待状のみが23%、紙とWebの併用が57%、Web招待状のみが20%です。紙を用意した人は合計80%、Webを使った人は合計77%になり、重なっている57%が併用した人です。出典はウェディングニュースが自社で行ったアンケート調査(2,625人・2024年3月21日から4月15日に実施)です。 招待状の形式|2023年に結婚式をした人 紙を用意した人 80% 紙のみ 23% 紙とWebの併用 57% Webのみ 20% Webを使った人 77% Webを使ったのは77%。でもWebだけで済ませたのは20%です ウェディングニュースの自主調査(2,625人・2024年3月21日から4月15日)
重なっている57%が、紙とWebの両方を用意した人です。「Webにすれば準備がひとつ減る」とは限りません。多くの人は両方をつくっています。

別の調査でも「使い分け」が最多

結婚スタイルマガジンが2025年7月に105人へ聞いた調査でも、紙とWebを使い分けた人が40%で最も多く、Webのみは33.3%でした。回答数が105人と少ないので幅を持って見る必要はありますが、傾向は同じです。

ここで正直に書いておきます。招待状をWebにしたか紙にしたかを調べた公的な統計や、業界の大手による定点調査は見当たりません。結婚式の定点調査として広く使われるゼクシィ結婚トレンド調査2024の報告書にも、この内訳はありません。招待状に関する項目は「招待状・席札をオリジナルデザインでつくる(52.3%)」という演出の集計だけです。

つまりこの論点は、結婚情報メディアが自社で行ったアンケートを手がかりにするしかない領域です。ただ、実施主体も時期も回答数も違う2つの調査が、そろって「併用が最も多い」という同じ方向を示しています。細かい割合は動くとしても、この結論は動きにくいと考えて差し支えありません。

ゲストの側は、実はこだわっていない

同じ調査でゲスト161人に好みを聞いた結果は、「どちらでもいい」が最多でした。Web派が33.5%、紙派が23.0%です。

ゲスト全体が紙を求めているわけではない、というのがここから読み取れます。気にする人が特定の相手に集中している。だからこそ「全員をどちらかに揃える」より「気にする相手だけ紙にする」ほうが現実的な答えになります。

「Web招待状は失礼」はどこまで本当か

失礼だと感じる人は、調査を見るかぎり少数です。ただしゼロではありません。先ほどのゲスト調査でも、紙のほうがいいと答えた人が23.0%います。およそ4人に1人と考えると、決して無視できる数ではありません。

もうひとつ気に留めておきたいのは、この分野の調査の多くがWeb招待状のサービスを売っている会社や、ドレスや結婚情報を扱うメディアが行ったものだという点です。回答数が100人台のものも珍しくありません。数字は傾向として読み、細かい割合を根拠に断言しないほうが安全です。

ですから「失礼かどうか」を一般論で決める意味はあまりありません。相手ごとに決めるほうが早い、というのがこの記事の立場です。次から相手別に見ていきます。

明るい木のテーブルに、白い洋封筒に入った結婚式の招待状が3通並んでいる。封筒には草花の箔押しがある。右隣にスマートフォンが画面を上にして置かれ、画面は淡いピンクでぼやけていて文字は読み取れない。奥に白い花が一輪
紙とWebのどちらかに揃える必要はありません。気にする相手にだけ紙を送るのが、いちばん現実的な形です。

相手別の送り分け|実際はどこで線を引いているのか

先ほどの2025年の調査では、ゲストの属性ごとにも聞いています。数字はこうなりました。

  • 友人:Webのみが80%超
  • 親族:相手によって使い分けが50%超
  • 職場:Webのみ45.5% / 使い分け38.6% / 紙のみ15.9%

相手を見る前に、それぞれが何に向いているかを整理しておきます。

  • 紙が向いている:手元に残る、格式が伝わる、通信環境や機種に左右されない。相手の年齢が上がるほど効いてきます
  • Webが向いている:印刷代と切手代がかからない、宛名書きがいらない、出欠と食物アレルギーの情報がそのまま一覧になる、追加や変更に強い
  • Webは誰が未回答かがすぐ分かる:管理画面に出席・欠席・未回答が並びます。期限前に自動でリマインドを送れるサービスもあり、この点は紙より把握しやすくなります
  • Webの弱点:手元に残らない、通知が流れて見落とされる、相手の端末や通信環境に左右される

友人はほぼ決着している

友人だけを見ればWebのみが8割を超えます。ふだんの連絡がLINEで完結している相手に紙を送る理由は、ほとんどありません。ここで悩む必要はないと考えて構いません。

親族は「全員に紙」ではなく「一部だけ紙」

親族で最も多いのは使い分けです。全員に紙を送っているわけではありません。スマートフォンを日常的に使っているいとこはWeb、祖父母やその世代の親戚には紙、という分け方が現実的です。

判断がつかない相手は、自分の親に聞くのがいちばん早く済みます。親のほうが相手の生活を知っています。

Webを送ったものの開けていないようなら、その世帯の別の人に代わりに回答してもらう形で構いません。祖父母の分をおじが入力する、といった形です。電話で聞き取って自分で名簿に書き込んでも問題ありません。形式より、出欠が正しく分かるほうが大事です

親族の範囲そのもので迷っているなら、結婚式はどこまで呼ぶ?で決め方をまとめています。範囲が決まらないうちは、招待状の形式も決められません。

判断が割れるのは職場

職場だけが三つに割れています。Webのみ、使い分け、紙のみのどれもが一定数いて、ここには「多数派」が存在しません

理由は、職場という区分の中身が人によってまったく違うからです。同期と直属の上司と役員では、当然ながら扱いが変わります。同じ会社でも、業種や社風によって受け取られ方が違います。

迷ったときは、相手そのものではなくその人に何を頼むかで決めると整理しやすくなります。

  • 紙にしたほうがいい相手:主賓の挨拶や乾杯、受付など役割をお願いする人。当日の位置づけがはっきりしている相手には、形式も揃えておくほうが自然です
  • Webでいい相手:ふだんの連絡がチャットやLINEで完結している同僚。招待状だけ急に紙になるほうが、かえって距離を感じさせます
  • 迷ったら紙:相手の親と面識がある、勤続年数が長い、社内で結婚式に紙を送るのが通例になっている。どれかに当てはまるなら紙にしておきます

役割をお願いする相手には、そもそも招待状より前に一度声をかけておく必要があります。結婚式の招待はいつ伝える?にタイミングと伝え方をまとめました。

木の机で、開いたノートに手書きの表を書き込む女性の手元。左手のそばに返信はがきが数枚重ねて置かれ、右奥にノートパソコンとマグカップがある。顔は写っていない
返信はがきは1世帯で1枚、Webは件数の意味がサービスによって変わります。名簿は人単位でひとつにまとめると、数がズレません。

Webと紙を併用したときに増える手間

57%の人が通っている道なのに、ここはあまり語られていません。実際に困るのは送り分けを決めたあとです。

出欠の情報が2か所に分かれる

Webの回答は管理画面に、紙の返信は郵便受けに届きます。どちらか一方を見ているだけでは全体像が分かりません。式場に人数を伝える段になって、片方の集計を忘れていたと気づくのがいちばんまずいパターンです。

最初から手元にひとつ名簿をつくり、そこへ両方を書き写す形にしてください。Webの管理画面を名簿の代わりにしないことが大事です。

集計の単位がズレる

併用でいちばん事故が起きやすいのがここです。

  • 紙の返信はがき:1世帯につき1枚返ってきます。夫婦2人でも1枚です
  • Webの回答:サービスによって変わります。「お連れ様を追加」の欄があれば1件に2人がぶら下がり、その欄がなければ1人ずつ別々に回答してもらうことになります

つまり件数と人数は一致しません。返信30件だから30人、とはならないということです。紙で招待した世帯を件数で数えると人数が足りなくなり、Webの同伴者欄を見落とすと今度は同じことが起きます。

対策は単純です。名簿は最初から人単位でつくり、返信はがき1枚から2人分の行を埋めます。件数ではなく行数を数えれば、単位のズレは起きません。

返信期限を揃える

紙は消印の日付で分かりますが、Webは期限を過ぎても回答画面が開いたままになっているサービスがあります。締切の重みが両者で違って伝わるので、案内文には同じ日付を書き、Web側にも期限を明記してください。

期限を過ぎても返事が来ないときの動き方は結婚式の招待状の返信がこない…いつ催促する?にまとめています。期限までは待つのが基本です。

住所を集める手間はWebでも消えない

見落としがちな点です。Web招待状は住所を聞かずに送れますが、式のあとに住所が必要になります

  • 欠席したゲストからお祝いをもらったときの内祝いの送り先
  • 年賀状や転居のお知らせ
  • 引き出物を後日郵送する場合の宛先

Web招待状の入力項目に住所欄を用意できるサービスが多いので、送る前に住所欄を有効にしておくのが確実です。あとから個別に聞くほうが手間がかかります。

紙は何通いるのか|招待人数と部数は一致しない

紙を用意すると決めたら、次は部数です。ここで招待する人数をそのまま注文してしまうのがよくある間違いです。

紙の招待状は1世帯に1部が基本で、夫婦や家族は連名で1部にまとめます。

  • 夫婦で招待:2人で1部
  • 親子3人の家族で招待:3人で1部
  • 結婚しているいとこ:おじ・おば夫婦とは世帯が違うので、別に1部

たとえば紙で招待するのが20人で、そのうち夫婦での招待が3組、親子3人の家族が1組だとします。20人から、夫婦3組で3人分、家族1組で2人分が減るので、必要なのは15部です。

ただし発注では数部多めに頼んでください。宛名の書き損じ、直前の追加、記念に残す分が必要になります。追加注文は割高になりやすく、届くまでにも時間がかかります。

費用|Webは無料でも、事前決済には手数料がかかる

紙は1通あたり500円から600円ほど

  • 招待状のセット(本状・封筒・返信はがき):1通300円から400円
  • 封筒に貼る切手:110円
  • 返信はがきに貼る切手:85円

合わせて1通500円から600円ほどです。50通なら2万5千円から3万円になります。返信はがきの切手代は招待する側が負担します。ゲストに貼らせるものではありません。

Webは作成無料。有料になるのは「お金を受け取る」とき

Web招待状の作成と送信は、無料のサービスがほとんどです。有料になるのは、ご祝儀や会費をオンラインで事前に受け取る機能を使ったときです。

手数料の形は主に3種類あります。2026年8月時点で確認できる例です。

  • 定額型:招待状1件につき3,500円。これとは別にゲスト側の振込手数料がかかります
  • 料率型:受け取った総額の3%
  • 人数型:ゲスト1人あたり300円

どれが安いかは、人数と受け取る総額で入れ替わります。定額型と人数型は12人前後で逆転します。1人300円なので、11人までは人数型が安く、12人を超えると定額型のほうが安くなる計算です。

料率型はもっと差がつきます。3%が3,500円に達するのは受け取り総額が約11万7千円のときなので、ご祝儀を3万円ずつ4人から受け取った時点で定額型のほうが安くなります。人数が多いほど、料率型は不利になっていきます。

手数料の体系はサービスによって違い、変更されることもあります。申し込む前に必ず最新の料金を確認してください。ご祝儀の相場から受け取る総額をざっと出しておくと、比べやすくなります。

紙をやめれば切手代は消えますが、事前決済を使うとその分を手数料が上回ることがあります。「Webだから無料」で計算を止めないでください。

濃い色の木の机に置かれた白い封筒に、花の絵柄の切手を貼ろうとしている手元。封筒には毛筆の宛名が縦書きされているが文字は読み取れない。手前に切手のシートが置かれている
切手は右上に貼ります。招待状は横型の洋封筒が主流ですが、貼る位置は同じです。差額を足すために何枚も貼り重ねるのは避けます

紙で送る相手にだけ必要になる実務

切手は慶事用を使う

2024年10月1日の郵便料金改定で、定形郵便は110円、はがきは85円になりました。慶事用切手にも110円と85円があります。郵便局の窓口とネットショップで買えます。

定形郵便は50gまで一律110円です。本状と返信はがき、付箋を1枚か2枚入れた標準的な招待状は20gから25gほどなので、110円切手1枚で足りるのが普通です。ただし写真や地図、付箋を何枚も同封すると重くなります。完成した1通を郵便局の窓口へ持ち込み、量ってから買うのが確実です。

手元に古い額面の切手が残っていても、差額分を貼り足せば使えます。ただし招待状で切手を何枚も貼り重ねるのは見た目が良くありません。新しく買い直すほうが無難です。

料金別納や料金後納でまとめて出すのは、マナー違反とされています。事務的な郵便物の出し方なので、招待状にはふさわしくないという理由です。

宛名の書き方

  • 夫婦:2人の名前を並べ、それぞれに「様」を付けます
  • 配偶者と面識がない:ご本人の名前に「様」、続けて「奥様」または「令夫人」と書きます
  • 子どもがいる家族:小学生以下なら「ちゃん」「くん」、中学生以上は「様」で揃えます

連名で名前を書くのは4名までが目安です。5名以上になる家族は、夫婦の名前を書いたあとに「ご家族様」とまとめます。

いつ投函するか

発送は式の2か月から3か月前、返信期限は式の1か月前が目安です。式場から言われる人数の締切から逆算して決めます。

消印を大安の日にする人もいますが、必須ではありません。こだわるなら郵便局の窓口で出します。ポストに入れると、いつ回収されるかで日付が変わります。

Webを併用するなら、Webの送信も同じ時期に揃えてください。紙だけ先に届いて、Webの人が後から知る形になると、招待の順番に差があるように見えます。

二段階に分けて送り分ける方法もある

併用のもうひとつの形です。先にWebや入力フォームで「出席できそうか」と住所を聞き、出席と答えた人にだけ紙の招待状を送ります

  • 欠席する人の分の印刷代と切手代がかからない
  • 宛名書きの前に住所が揃う
  • 部数が確定してから発注できる

注意点は、最初の回答が正式な返事ではないと伝えておくことです。「あとで正式な招待状をお送りします」の一文を入れておかないと、二度手間に感じさせます。

紙の招待状に返信用のQRコードを入れて、返事はWebでもらう形もあります。この場合は返信はがきと切手が不要になるぶん、1通あたり85円が浮きます。

よくある質問

Q. 親族は全員に紙を送るべきですか?

その必要はありません。調査でも、親族への対応は使い分けが最多です。分ける基準はスマートフォンを日常的に使っているかどうかで十分です。判断に迷う相手は、親に聞くのがいちばん早く済みます。

Q. 上司にWeb招待状を送るのは失礼ですか?

職場ではWebのみが45.5%で最も多く、失礼だと決まっているわけではありません。ただし主賓の挨拶をお願いするなら紙にしてください。役割を頼む相手には形式も揃える、という切り分けが分かりやすいはずです。

Q. 手渡しする相手にも切手は必要ですか?

封筒に切手は貼りません。郵送していないのに切手が貼ってあるのは不自然だからです。宛名は書き、封はのり付けせず、寿シールなどで軽く留めます。のり付けを避けるのは、開けるときに「切る」動作が必要になるからだと言われています。返信はがきの85円切手は、手渡しでも必要です

Q. Web招待状をLINEで送ってもいいですか?

問題ありません。多くのサービスがLINEやメールで送るURLを発行します。ただしトークが流れて見落とされることがあるので、送ったあとに一言添えておくと確実です。

Q. 返信はがきの書き方をゲストに聞かれたら?

結婚式招待状の返信マナーWeb招待状の返信マナーにゲスト側の書き方をまとめています。そのまま案内できます。返事が遅れた側の対応は招待状返信が遅れたらどうする?にあります。

まとめ

Web招待状は2023年で77%まで広がりましたが、Webだけで完結した人は20%で、多数派は紙も併せて用意しています。決めるべきは「どちらにするか」ではなく「どこで線を引くか」です。

  • 友人はWebでほぼ決着している。悩まなくていい
  • 親族は全員に紙ではなく、一部だけ紙にする
  • 職場は多数派が存在しない。役割を頼む相手を紙にする
  • 併用したら名簿は人単位でひとつにまとめる。返信はがきは世帯で1枚
  • 紙の部数は招待人数より少なくなる。予備は数部多めに
  • Webの事前決済には手数料がかかる。無料で計算を止めない

招待状を送る前の段取りは式場決定後の流れに、送ったあとの席の決め方は結婚式の席次の決め方にまとめています。出欠が固まったら次は席次です。