マタニティウェディングとは?妊娠中に結婚式を挙げる時期・流れ完全ガイド

マタニティウェディングとは?妊娠中に結婚式を挙げる時期・流れ完全ガイド

妊娠が分かってから結婚式の準備を進める「マタニティウェディング」。おめでたい気持ちがある一方で、「いつ挙式すればいいのか」「つわりがつらい時期に打ち合わせは大丈夫か」「式場にはどこまで伝えればいいのか」など、不安に感じることも多いのではないでしょうか。

結婚式は数か月先の予定を決めて進めるものですが、妊娠中の体調は週数によって大きく変わります。安定期に入るタイミングや出産予定日との兼ね合いを考えながら準備を進める必要があるため、通常の結婚式準備とは少し違った視点が求められます。

この記事では、マタニティウェディングに適した時期の考え方から、妊娠が分かってから挙式までの流れ、式場選びで確認しておきたいこと、ドレスや小物選びのポイントまで、妊娠中に結婚式を挙げるときに知っておきたいことをまとめて解説します。

マタニティウェディングとは

マタニティウェディングとは、花嫁が妊娠している状態で行う結婚式のことです。妊娠をきっかけに結婚を決めることを指す「授かり婚」「おめでた婚」という言葉とセットで使われることが多く、実際にこの2つが重なるケースがほとんどです。

ただし、授かり婚がそのままマタニティウェディングを意味するわけではありません。授かり婚を選んだカップルの中には、妊娠中の負担を避けて出産後に挙式する「パパママ婚」を選ぶ人もいます。マタニティウェディングは、そのうち「妊娠している状態で挙式する」スタイルを指す言葉だと考えると分かりやすいでしょう。

挙式のベストな時期は「安定期」と呼ばれる妊娠5〜7か月ごろ

マタニティウェディングの時期を考えるうえで、まず押さえておきたいのが妊娠の週数による体調の変化です。妊娠期間はおおまかに初期・中期(安定期)・後期の3つに分けられ、それぞれで気をつけたいポイントが変わります。

妊娠初期(15週ごろまで)は無理をしない

妊娠初期は、つわりや体調の変化が起こりやすい時期です。つわりの症状は妊娠5〜6週ごろから始まり、妊娠3か月ごろにあたる8〜11週ごろに強く出る人が多いとされていますが、症状の重さや続く期間には個人差があります。また、この時期は流産のリスクも比較的高いとされているため、結婚式の準備そのものより、まずは自分と赤ちゃんの体調を優先しましょう。式場探しや打ち合わせを進めるとしても、無理のないペースで構いません。つわり中でも進めやすい準備タスクの見分け方はつわり中でも結婚式準備は進む?体調に合わせた進め方と式場への相談ポイントで詳しく解説しています。

安定期(16週〜27週ごろ)が挙式に向いている理由

妊娠16週から27週ごろは、一般的に「安定期」と呼ばれる時期で、月数でいうと妊娠5〜7か月ごろにあたります。多くの結婚式場や情報サイトが、マタニティウェディングに適した時期としてこの期間を挙げています。つわりが落ち着いてくる人が多く、おなかのふくらみもまだ大きくなりすぎていないため、ドレスを選びやすく、長時間の披露宴にも比較的対応しやすい時期とされているためです。

ただし、「安定期に入ったから体調は万全」とは限りません。安定期であっても体調には個人差があるため、時期だけで判断せず、そのときどきの体調を見ながら準備を進めましょう。

妊娠後期(28週以降)は避けたほうがよい理由

妊娠28週を過ぎると妊娠後期に入り、おなかが大きくなることで動きづらさや疲れやすさを感じる人が増えてきます。早産のリスクも考えられる時期のため、この時期に挙式を計画するのは避けたほうが無難です。すでに安定期を過ぎてしまっている場合は、無理に妊娠中に挙式せず、出産後に落ち着いてから「パパママ婚」として結婚式を挙げる方法も選択肢に入れてみましょう。産後の挙式に適した時期の目安や、赤ちゃん同伴での挙式の注意点は産後の結婚式はいつがいい?授乳中でも着られるドレスと赤ちゃん同伴挙式の注意点で詳しく解説しています。

妊娠週数と結婚式に適した時期の目安 妊娠0週から40週までの流れを3つの時期に分けた図。0週から15週ごろまでの初期はつわりや体調の変化が起きやすい時期、16週から27週ごろの安定期は体調が落ち着きやすく結婚式に向いている時期、28週以降の後期はおなかが大きくなり負担が増える時期として示している。 結婚式におすすめ 初期 つわり・体調変化に注意 安定期 挙式に向いている時期 (妊娠5〜7か月ごろ) 後期 おなかが大きく負担増 0週 16週 28週 40週(出産予定)
安定期と呼ばれる妊娠16週から27週ごろ(妊娠5〜7か月ごろ)は、初期のつわりが落ち着き、おなかもまだ大きくなりすぎない時期とされています。ただし体調には個人差があるため、時期だけで判断せず、担当医に相談しながら準備を進めましょう。

POINT:時期の目安はあくまで一般的な傾向です。同じ週数でも体調には個人差があるため、「安定期に入ったから大丈夫」と決めつけず、担当医に率直に相談しながらタイミングを判断しましょう。結婚式そのものに法律上の届け出や許可は必要ありませんが、飛行機での移動を伴う遠方の会場を考えている場合は注意が必要です。

ガーデン挙式会場でブーケを手にした、マタニティウェディングドレスを着た妊婦の花嫁
安定期に入り体調が落ち着いていれば、屋外のガーデン挙式も無理なく楽しめます。

妊娠が分かってから挙式までの流れ・準備スケジュール

マタニティウェディングは、通常の結婚式準備よりも決めるべきことのスピードが早くなりがちです。大まかな流れを押さえておくと、慌てずに進めやすくなります。

まずは医師への相談とパートナーとの話し合い

妊娠が分かったら、まず産婦人科を受診して母体と赤ちゃんの状態を確認しましょう。そのうえで、結婚式を妊娠中に挙げるか、出産後にするかをパートナーと話し合います。両家への報告のタイミングも、この段階で相談しておくと後の準備がスムーズです。誰にどの順番で、いつ伝えるかで迷う場合は、授かり婚の妊娠報告、誰にいつ伝える?両親・職場・友人・ゲストへの順番で詳しく解説しています。

式場探しは「お急ぎプラン」や少人数プランも視野に

安定期に入ってから準備を始める場合、挙式までの期間は2〜3か月程度になることも珍しくありません。多くの式場には、短期間で準備を進められる「お急ぎ婚プラン」や、決めることを絞りやすい少人数の会食スタイルのプランが用意されています。式場が決まったあとに何を進めればいいかは式場決定後の流れにまとめているので、あわせて確認しておくと準備の抜け漏れを防げます。

打ち合わせは体調に合わせてペースを調整する

妊娠中は、当日の体調が予測しにくいものです。打ち合わせの回数やペースは、プランナーに妊娠していることと現在の週数を伝えたうえで相談しましょう。式場によっては、メールや電話でのやり取りに切り替えたり、1回あたりの打ち合わせ時間を短くしたりといった配慮に応じてもらえることがあります。

妊娠中の花嫁と新郎が、式場のプランナーと布サンプルを見ながら打ち合わせをしている様子
体調を伝えたうえで、無理のないペースで打ち合わせを進めましょう。

式場選びで確認しておきたいこと

マタニティウェディングでは、会場の雰囲気や料理だけでなく、妊娠中ならではの視点で式場を確認しておきたいところです。

進行のスケジュールに余裕があるか、休憩できる場所はあるか

披露宴の進行を詰め込みすぎると、長時間の立ちっぱなしや座りっぱなしが負担になりがちです。歓談の時間に少し休憩を挟めるか、控室で横になれるスペースがあるかを見学時に確認しましょう。万が一の体調変化に備えて、会場の近くに医療機関があるかも確認しておくと安心です。

マタニティウェディングの対応実績があるか

式場によって、妊娠中の花嫁への対応経験には差があります。例えば、アニヴェルセルのようにマタニティウェディング専用のプランを公式に打ち出している会場や、小さな結婚式のように専用のマタニティドレスをあらかじめ用意している会場もあります。見学の際は、「妊娠中のお客様の対応実績はありますか」と率直に聞いてみましょう。

また、沖縄などのリゾート挙式を検討している場合は、移動そのものの負担も考える必要があります。飛行機を利用する場合、出産予定日の28日前を過ぎると医師の診断書の提出を求められるのが一般的で、出産予定日が近づくほど条件は厳しくなります(ANA・JALの案内による基準)。会場までの距離と挙式の時期を照らし合わせて検討しましょう。

キャンセル料・日程変更の条件

マタニティウェディングでは、通常の結婚式以上に「予定通りに進むとは限らない」ことを前提に契約内容を確認しておく必要があります。安静が必要になったり、体調によっては挙式そのものを延期したくなったりする可能性も考えられます。

契約前には、キャンセル料がいつからいくら発生するのか、日程変更は何回まで・いつまで可能なのかを必ず確認しておきましょう。日程変更の理由の一つとして「妊娠」を挙げている式場もあり、契約時によくある相談だと考えられます。契約前に確認しておきたい項目は結婚式場を契約する前に確認したいこと|キャンセル料や日程変更で後悔しないためのポイントで詳しく解説しているので、マタニティウェディングを検討する場合は特に目を通しておくことをおすすめします。会場そのものの選び方は結婚式場の選び方|後悔しないために契約前に確認したいポイントも参考にしてください。

ウェディングドレス選びのポイント

締め付けないデザイン・伸縮性のある素材を選ぶ

マタニティウェディングのドレスは、おなかや胸まわりを締め付けないデザインが基本です。バストのすぐ下で切り替えのある「エンパイアライン」や、体型の変化を吸収しやすいAラインのドレスが選ばれやすい傾向にあります。ウエスト部分がゴム仕様になっているものや、伸縮性のある素材を使ったものは、打ち合わせから挙式当日までの体型変化にも対応しやすいという特徴があります。

ドレス選びの基本的な考え方は自分に似合う運命の1着に出会うために|ドレスの選び方完全ガイドにまとめています。マタニティウェディングでは、そこに「体型の変化」という要素が加わると考えるとイメージしやすいでしょう。

マタニティ専門ブランド・レンタルサービスを活用する

通常のウェディングドレスをレンタルする式場でも、マタニティ向けのサイズやデザインを扱っているケースもあります。加えて、妊婦の体型に合わせたドレスを専門に扱うブランドもあります。

  • JADEE:マタニティ花嫁専門のウェディングドレスブランドで、挙式時期の体型変化を見込んだ「体型予測」をもとにしたドレス選びを行っています
  • LaNature:妊婦専門のウェディングドレスショップで、妊婦の体型データをもとに開発した専用パターンのドレスを扱っています
  • Cariru:大手ドレスレンタルサービスで、月齢別に選べるマタニティドレスの特集ページを用意しています
  • おしゃれコンシャス:レンタルドレス専門店で、マタニティ向けのドレス・ワンピースも取り扱っています
バストのすぐ下にリボンサッシュのあるエンパイアラインのマタニティウェディングドレス
バスト下で切り替えるエンパイアラインは、おなかを締め付けずシルエットを美しく見せてくれます。

式場提携のドレスショップにマタニティ向けのラインがない場合は、外部のレンタルサービスを持ち込めるかどうかも確認しておくと安心です。持ち込みの可否や持ち込み料も、契約前に確認しておきたい項目の一つです。

エンパイアラインなど具体的なデザインの選び方や、妊娠週数ごとのサイズ調整の目安、レンタルと購入の比較まで詳しく知りたい方はマタニティウェディングドレスの選び方|妊娠中の体型変化とお腹を締め付けないデザインで解説しています。

当日にあると安心な小物・アイテム

靴・ブライダルインナー

ヒールの高い靴は、バランスを崩しやすく転倒のリスクもあるため避けましょう。3センチ以下の低めのヒールや、安定して歩けるフラットタイプの靴が向いています。インナーも、体を強く締め付けるタイプではなく、マタニティ専用のブライダルインナーを選ぶと当日の負担を減らせます。

羽織ものや座って過ごせる工夫

会場の空調は自分で調整できないことが多いため、体温調整用の羽織ものを1枚用意しておくと心強いでしょう。長時間座る場面では、クッションや低めの椅子を用意してもらえないか、事前に式場へ相談しておくとよいでしょう。

控室に置かれた、ショールとクッションを添えたピンクのアームチェア
控室にくつろげる椅子やショールがあると、当日の合間にしっかり休めます。

妊娠中の結婚式で避けたいこと

  • ヒールの高い靴や、バランスを崩しやすい厚底の靴を選ぶこと
  • おなかを強く締め付けるタイプの補整下着やガードルを使うこと
  • 体調を確認しないまま、演出や余興の内容を詰め込みすぎること
  • キャンセル料や日程変更の条件を確認しないまま契約すること
  • 体調が優れないのを我慢して、無理に打ち合わせや準備を進めること

妊娠中は、思っていたよりも早く体調が変化することがあります。「このくらい平気」と我慢するより、パートナーや式場のスタッフ、担当医に早めに伝えることが、結果的に安心して当日を迎えることにつながります。

招待するゲストの中に妊娠中の人がいる場合も同じ配慮を

自分が妊娠中に結婚式を挙げる立場になると、料理やお酒への配慮がどれだけ大切かを実感しやすくなります。同じように、招待状を送るゲストの中にも、妊娠中の方がいるかもしれません。

  • 返信はがきのアレルギー欄や自由記入欄で、食事の配慮が必要な場合に伝えやすくしておく
  • 出入り口に近い席や、休憩しやすい席を用意できるか式場に相談しておく
  • 妊娠をまだ周囲に伝えていないゲストがいる可能性も考えておく

妊娠をまだ周囲に伝えたくないゲストがいる場合の対応は妊娠をまだ伝えたくない…結婚式の招待状返信や食事対応はどうする?バレたくない場合の注意点で、ゲストとして妊娠中に結婚式へ招待されたときの出欠の考え方は妊娠中に結婚式へ招待されたら欠席するべき?出席する場合の注意点と断り方で詳しく解説しています。自分が招く側になった今だからこそ、読み返してみると、招待状の文面や当日の対応を考えるヒントになるかもしれません。

マタニティウェディングに関するよくある質問

Q. 妊娠中の結婚式に医師の許可は必要ですか?

A. 挙式そのものに法律上の許可や診断書提出の義務はありません。ただし体調は日々変化するため、担当医に率直に相談し、無理のない時期・内容を一緒に考えることが安心です。会場までの移動に飛行機を使う場合は、出産予定日の28日前を過ぎると医師の診断書が必要になるのが一般的なので、遠方の式場を選ぶ際は早めに確認しておきましょう。

Q. つわりがつらい時期と結婚式の準備が重なったらどうする?

A. 無理に準備を進めず、パートナーや式場のプランナーに率直に伝えましょう。多くの式場は妊娠中の花嫁への対応に慣れており、打ち合わせをオンラインや電話に切り替えたり、回数を減らしたりといった調整に応じてくれるところもあります。今すぐ着手すべき準備と体調が戻ってから進めればよい準備の仕分け方はつわり中でも結婚式準備は進む?体調に合わせた進め方と式場への相談ポイントで詳しく解説しています。

Q. 出産予定日が近づいてからの挙式でも大丈夫?

A. 妊娠後期は体調の変化や早産のリスクも考えられるため、無理をしないことが大切です。すでに安定期を過ぎている場合は、出産後に「パパママ婚」として挙式する選択肢も検討してみましょう。

Q. マタニティウェディングは費用が変わりますか?

A. 通常の挙式と大きく変わるわけではありませんが、準備期間が短い場合は少人数プランやお急ぎプランを選ぶことで費用を抑えられるケースもあります。反対に、マタニティドレスや専門スタジオでの前撮りなど専用アイテムを追加すると費用がかさむこともあるため、見積もりの中身までしっかり確認しておくと安心です。見積もりで確認しておきたいポイントは結婚式の見積もりはなぜ上がる?契約前に確認したいポイントにまとめています。

Q. 授かり婚であることをゲストに伝える必要はありますか?

A. 必須ではありません。ただし、座席やお料理に配慮してほしい場合は、新郎新婦から式場に伝えておくと当日の対応がスムーズになります。ゲストの中に妊娠中の方がいる場合の配慮は前の章も参考にしてください。


まとめ|無理のない時期と会場選びで、二人らしいマタニティウェディングを

  • マタニティウェディングは、妊娠中期にあたる妊娠16週〜27週ごろ(妊娠5〜7か月ごろ)の安定期に挙げるのが一般的
  • 妊娠初期はつわりや流産のリスク、後期は早産のリスクを考え、無理のない時期を選ぶ
  • 時期の目安はあくまで一般的な傾向。最終的な判断は担当医に相談しながら決める
  • 式場選びでは、進行の余裕、マタニティ対応の実績、キャンセル料・日程変更の条件を必ず確認する
  • ドレスは締め付けないデザイン・伸縮性のある素材を選び、マタニティ専門ブランドも選択肢に入れる
  • 体調が優れないときは我慢せず、パートナーや式場、担当医に早めに伝える

妊娠中に結婚式を挙げるかどうかに、絶対的な正解はありません。安定期に体調が落ち着いていれば、マタニティウェディングは十分に実現できる選択肢です。一方で、体調に不安があるなら、無理をせず出産後に落ち着いて式を挙げることも、同じくらい前向きな選択です。二人と赤ちゃんにとって無理のない形を、担当医や式場と相談しながら見つけていきましょう。