マタニティウェディングドレスの選び方|妊娠中の体型変化とお腹を締め付けないデザイン

マタニティウェディングドレスの選び方|妊娠中の体型変化とお腹を締め付けないデザイン

お腹が大きくなり始める時期に結婚式を迎える「マタニティウェディング」。憧れのウェディングドレスを着たい気持ちがある一方で、「お腹を締め付けずに着られるデザインはあるのか」「妊娠何か月まで普通のドレスが着られるのか」など、ドレス選びだけでも不安に感じることは多いのではないでしょうか。

マタニティウェディングの時期の考え方や式場選びについてはマタニティウェディングとは?妊娠中に結婚式を挙げる時期・流れ完全ガイドで解説していますが、この記事ではそこから一歩踏み込んで、ドレスそのものの選び方に焦点をあてます。妊娠週数ごとの体型変化への対応、締め付けないデザインの選び方、当日の小物、レンタルと購入の違い、妊娠後期に体型が変わったときの備えまで、まとめて解説します。

なお、出産後に赤ちゃんを連れて挙式する「パパママ婚」の場合は、お腹ではなく授乳のための胸まわりへの配慮が必要になり、ドレス選びの視点も変わります。授乳中に着られるドレスの選び方は産後の結婚式はいつがいい?授乳中でも着られるドレスと赤ちゃん同伴挙式の注意点で解説しています。

マタニティウェディングドレスの基本|なぜ「締め付けない」が大切なのか

通常のウェディングドレスは、ブライダルインナーでウエストをしっかり絞り、体のラインを美しく見せることを前提に作られています。しかし妊娠中は、この「締め付け」自体が負担になります。

お腹まわりを強く締め付けると血流が滞りやすくなり、腰痛や気分の悪さにつながることがあるとされています。内臓への負担も指摘されており、妊娠中の下着選びでは「支えるけれど締め付けない」ものが基本とされています。ウェディングドレスも同じ考え方で、おなかや胸まわりにゆとりを持たせたデザインを選ぶことが、当日の負担を減らす近道になります。

POINT:「このくらいなら平気」と我慢しながら試着を進めるより、体調や妊娠週数をショップのスタッフへ早めに、具体的に伝えることが結局いちばんの近道です。マタニティ対応に慣れたショップほど、週数を伝えるだけで似合うデザインをいくつか絞り込んでくれます。

妊娠週数ごとの体型変化とドレスの選び方

妊娠期間はおおまかに初期・中期・後期の3つに分けられ、体型の変化のしかたもそれぞれ違います。どの時期に試着・レンタルするかによって、選べるデザインの幅も変わってきます。

妊娠初期(2〜4か月ごろ)|デザインの選択肢が広い時期

お腹のふくらみはまだ目立たず、体型の変化も比較的小さい時期です。マーメイドラインのようなボディラインを見せるシルエットも選択肢に入ります。ただしつわりの症状が出やすい時期でもあるため、ウエストを強く締め付けないデザインを選んでおくと、体調の変化があっても対応しやすくなります。つわりがつらく試着に出かけるのが難しいときの準備の進め方はつわり中でも結婚式準備は進む?体調に合わせた進め方と式場への相談ポイントで解説しています。

妊娠中期(5〜7か月ごろ)|サイズ調整のできるデザインが安心

いわゆる安定期にあたり、体調が落ち着いてくる人が多い時期です。一方でお腹やバストのふくらみが目立ち始めるため、サイズを調整できるデザインが安心です。この時期は、おなかを目立たせたくないか、丸みをそのまま活かしたいかによって選ぶデザインも変わります。目立たせたくない場合はボリュームのあるAラインやプリンセスライン、丸みを活かしたい場合は、妊娠6か月ごろまでならソフトマーメイドを選ぶこともできます。どちらの印象にも寄せやすく締め付けも抑えられるのがエンパイアラインで、次の章で詳しく紹介します。マタニティ対応のショップでは、普段のウエストサイズより6〜7センチほど大きめに見ておくと目安にしやすいとされています。バストも1〜2カップほど大きくなる人が多いため、試着はできるだけ挙式に近い時期に行うのが理想です。

妊娠後期(8〜10か月ごろ)|サイズにも丈にも余裕を持たせる

お腹のふくらみが大きくなり、体への負担も増える時期です。ウエストは普段より8〜10センチほど大きめを目安にし、お腹の膨らみでスカートの丈が持ち上がることも考えておきましょう。丈は普段より3〜5センチほど短くなることがあるため、床につくかどうかは実際のお腹の状態で試着して確認するのが確実です。この時期の挙式そのものが体への負担が大きいことは前述のとおりで、安定期を過ぎてから式を検討する場合は、ドレスの面でも余裕を持った選び方が必要です。

妊娠時期別・ウエストサイズの目安 普段のウエストサイズと比べて、妊娠中期は6センチから7センチ、妊娠後期は8センチから10センチ大きめを目安にすると考えやすいことを示す図。妊娠初期はサイズの変化が少ない。 中期(5〜7か月ごろ) +6〜7cm 後期(8〜10か月ごろ) +8〜10cm 0 2 4 6 8 10 12 cm 初期(2〜4か月ごろ)はサイズの変化が少なく、普段に近いサイズで選べる時期です
妊娠中期はウエストが普段より6〜7センチ、後期は8〜10センチ大きめになることを目安にすると考えやすいでしょう。丈は3〜5センチ短く、バストは1〜2カップ大きくなる傾向もあわせて、試着のタイミングで実際のサイズを確認してください。あくまで一般的な目安のため、体型の変化には個人差があります。

締め付けないデザイン|衣装本体の選び方

妊娠中のドレス選びでまず注目したいのが、衣装そのもののシルエットです。デザインによって、おなかへの負担も見た目の印象も大きく変わります。

POINT:試着では立ち姿だけでなく、必ず椅子に座った状態も確認しましょう。披露宴では座っている時間が長く、立っているときは平気でも座るとお腹まわりが窮屈になる人もいます。

妊娠中の花嫁がアームチェアに座り、スタッフと向き合って試着を確認している控室の写真
試着では立ち姿だけでなく、椅子に座った状態も必ず確認しましょう。

エンパイアライン|マタニティドレスの定番

バストのすぐ下で切り替えのあるエンパイアラインは、マタニティウェディングでもっとも選ばれているシルエットです。おなかまわりに生地がかからず、切り替えから下がふんわり広がるため、締め付けを感じにくいという特徴があります。ハイウエストでバランスを取るデザインでもあるため、身長を問わず着やすいのも支持されている理由です。

アイボリーのエンパイアラインドレスを横向きで着た妊娠中の花嫁の試着室での写真
バストの下で切り替えるエンパイアラインは、おなかまわりに生地がかからず横から見ても締め付けを感じさせません。

Aライン|お腹をふんわり包むシルエット

ウエストから裾にかけてなだらかに広がるAラインも、おなかを締め付けずに着られるデザインの一つです。エンパイアラインより切り替え位置が低いため、ウエスト部分にゆとりを持たせた作りになっているものを選ぶと安心です。スカート部分がAラインよりもさらに大きく膨らむプリンセスラインも、おなかのふくらみをふんわり隠しやすいという点で近い選択肢になります。

編み上げ(コルセットバック)で調整できるデザイン

背中側が編み上げになっているドレスは、ひもの締め具合でウエストまわりのサイズを調整できます。妊娠中は体調やお腹の張りによって、当日ちょうどよい締め具合が変わることもあるため、無理のない範囲で調整できる編み上げデザインは、マタニティウェディングと相性のよい仕様といえます。

レースのウェディングドレスの背中、シャンパンゴールドのリボンで編み上げたコルセットバックのクローズアップ写真
編み上げ(コルセットバック)なら、ひもの締め具合でウエストまわりのサイズを無理のない範囲で調整できます。

マーメイドライン・スレンダーラインは着られる時期が限られる

ボディラインに沿ったマーメイドラインやスレンダーラインは、お腹がまだ目立たない妊娠初期であれば選択肢に入ります。上半身からヒップ位置までを程よくフィットさせた「ソフトマーメイド」であれば、妊娠6か月ごろまでは選べることもあります。ただしそれ以降はおなかまわりの生地に余裕がなくなるため、後期に向けてはエンパイアラインやAラインへ切り替えるのが一般的です。会場の雰囲気に合わせたシルエットの選び方は自分に似合う運命の1着に出会うために|ドレスの選び方完全ガイドで詳しく解説しているので、妊娠していない時期の基準として参考にしつつ、ここで挙げた「締め付けない」条件と掛け合わせて考えるとイメージしやすいでしょう。

小物・アイテム選びのポイント

ドレス本体が決まったら、次に確認しておきたいのが当日身につける小物です。妊娠中ならではの視点で選んでおくと、当日の負担をさらに減らせます。

マタニティ専用のブライダルインナー

通常のブライダルインナーはウエストをしっかり絞る作りになっているため、妊娠中はマタニティ専用のブライダルインナーを選びましょう。おなかを締め付けず、大きくなったバストを支えることを目的に作られており、着圧に配慮した設計になっています。妊娠中は肌が敏感になりやすい時期でもあるため、通気性のよい素材を選んでおくと快適に過ごせます。

靴は安定感を最優先に

妊娠中は重心が変わり、バランスを崩しやすくなります。3センチ以下の低めのヒールや、安定して歩けるフラットタイプの靴を選びましょう。ヒールを選ぶ場合は、細く尖ったピンヒールではなく、太さがあり安定するタイプにすると安心です。普段から履き慣れたヒールの高さに近いものを選ぶという考え方もあります。

ドレスの重さ・バックトレーンの長さにも注意する

装飾が多いドレスや、裾を長く引くバックトレーンのあるドレスは、見た目が華やかな一方でそれ自体の重さが負担になることがあります。長時間着ることを考えると、比較的軽い素材で、トレーンも短めか外せるタイプのドレスを選んでおくと安心です。

ヘアメイクは事前のリハーサルで確認する

妊娠中はにおいに敏感になったり、肌が刺激を受けやすくなったりします。当日と同じスタイリング剤や化粧品を使ったヘアメイクリハーサルを行い、においや肌への影響がないか事前に確かめておきましょう。リハーサルの段階で気づければ、当日までに別の商品へ変更する余裕も持てます。

白いマタニティ専用ブライダルインナー、アイボリーのローヒール、ベージュのショールを並べたフラットレイ写真
ブライダルインナー、安定感のあるローヒール、羽織れるショール。小物選びも当日の負担を左右します。

レンタルか購入か|マタニティウェディングドレスの選択肢

マタニティウェディングのドレスは、大きく3つの探し方があります。式場提携のドレスショップにマタニティ対応を相談する方法、マタニティウェディングドレスを専門に扱うブランドを利用する方法、そして一般のレンタルドレスサービスのマタニティ特集を利用する方法です。

式場提携のショップにマタニティ対応があるか確認する

まずは式場に、マタニティ向けのサイズやデザインの取り扱いがあるかを聞いてみましょう。式場によっては、通常のラインナップの中に編み上げタイプやゆとりのあるデザインを用意している場合もあります。取り扱いがない場合は、外部のドレスを持ち込めるかどうかも合わせて確認しておくと安心です。

マタニティ花嫁専門のブランド

  • JADEE:マタニティ花嫁専門のブランドです。挙式当日までの体型変化を見込んだ「体型予測」をもとにドレスを選べるのが特徴です
  • LaNature:妊婦専門のウェディングドレスショップです。多くの妊婦の体型データをもとに独自開発したパターンで、締め付けずにきれいなシルエットに見せるドレスを扱っています

この2ブランドはマタニティ花嫁だけを対象にした専門店で、体型変化への対応の手厚さが強みです。一方、DressParkのようなレンタルドレス専門店にもマタニティ向けのカテゴリーがあり、プラチナドレススタイルにもマタニティドレスの専用ページが用意されています。Cariruやおしゃれコンシャスといった大手のレンタルドレスサービスも同様に、マタニティ向けの特集ページを用意しています。マタニティ専用ブランドではない分、通常のパーティードレスに近い感覚で選べるのも特徴で、おしゃれコンシャスの場合、6泊7日で6,890円〜9,790円ほどでレンタルできるプランもあります。

購入という選択肢も

一度しか着ない衣装だからレンタルで十分という考え方がある一方、マタニティ専門ブランドの中には、体型に合わせて作るオーダーに近い形でドレスを販売しているところもあります。長く保管して将来また着る予定がある場合や、体型に合わせて一から仕立てたい場合は購入も選択肢になりますが、料金はレンタルよりも高くなるのが一般的です。まずは気になるブランドに、レンタルと購入それぞれの料金を問い合わせてみましょう。

妊娠後期に体型が変わったときの直し・サブドレスの備え

妊娠中は、契約した時点から挙式当日までのあいだにお腹の大きさが想定より変わることがあります。「思ったよりお腹が大きくなった」「逆にそこまで目立たなかった」というケースの両方を想定しておくと、当日になって慌てずに済みます。

お直し対応と最終フィッティングの時期を確認する

ショップによっては、挙式の1週間前から3日前ごろまで最終フィッティングに対応しているところがあります。編み上げタイプのドレスであれば、その場でひもの締め具合を調整してもらえることもあります。契約前に「どのくらい直前まで調整できるか」「お直しの範囲と追加費用」を確認しておきましょう。

サイズ違いのサブドレスを用意しておく

体型の変化が予測より大きくなりそうな場合は、1サイズ大きいドレスを予備として用意しておく方法もあります。当日近くになって「サイズが入らない」と慌てずに済むよう、選択肢の一つとして頭に入れておくと安心です。

妊娠中のドレス選びで避けたいこと

  • ウエストを最大まで絞る、強い着圧の補整下着やガードルを身につけること
  • 編み上げのひもやコルセットバックを、苦しさを我慢してまで締め上げること
  • 普段履き慣れない高さのピンヒールや、不安定な厚底の靴を選ぶこと
  • 重いバックトレーンや過度な装飾のドレスを、体調を確認せずに選ぶこと
  • スタイリング剤や香水を試さないまま、当日はじめて使うこと
  • 試着を1回だけで決め、体型の変化を見込まずに契約すること

妊娠中は体調の変化を自分でも予測しづらいものです。少しでも違和感があれば、我慢せずショップのスタッフやパートナーに伝えましょう。

マタニティウェディングドレスに関するよくある質問

Q. 妊娠何か月まで結婚式のドレスは着られますか?

A. デザインを選べば妊娠後期でも着ることはできますが、妊娠中期にあたる安定期(妊娠16週〜27週ごろ)に挙式するのが一般的とされています。安定期を過ぎてからの挙式を考える場合は、体調面の負担が増えることも踏まえたうえで、無理のない範囲で計画しましょう。時期の考え方についてはマタニティウェディングとは?妊娠中に結婚式を挙げる時期・流れ完全ガイドで詳しく解説しています。

Q. 和装は妊娠中でも着られますか?

A. 白無垢や色打掛といった和装も、着付けの工夫次第で妊娠中に着ることができます。帯の位置を高めにする、二部式になった簡易的な掛下を使うなど、妊娠していることを伝えたうえで着付け師に相談すれば対応してもらえることがほとんどです。和装の種類や選び方は花嫁の和装|白無垢・色打掛・引き振袖の違いと選び方で解説しています。

Q. マタニティドレスは通常のウェディングドレスよりレンタル料金が高くなりますか?

A. 専門ブランドの中には、対応の手厚さから通常よりやや料金が高めに設定されているところもありますが、大手のレンタルドレスサービスのマタニティ特集であれば、通常のドレスと近い価格帯で選べることも多いです。料金だけで比較せず、サイズ調整の対応範囲やお直しの可否まで含めて確認しておきましょう。

Q. 授かり婚であることをショップのスタッフに伝えるべきですか?

A. 伝えておくことをおすすめします。妊娠週数や体調を伝えることで、無理のないデザインやサイズを一緒に考えてもらいやすくなります。周囲にまだ伝えていない段階であれば、その旨も含めて伝えれば、対応に配慮してもらえます。

Q. 契約前に確認しておくべきことはありますか?

A. ドレスのお直し対応やキャンセル・変更の条件は、契約前に必ず確認しておきたい項目です。結婚式全体の契約について確認しておきたいポイントは結婚式場を契約する前に確認したいこと|キャンセル料や日程変更で後悔しないためのポイントにまとめています。


まとめ|締め付けないデザインと、体型変化への備えが安心につながる

  • 妊娠中のドレスは、お腹や胸まわりを締め付けないデザインを選ぶことが基本
  • エンパイアラインやAライン、編み上げ(コルセットバック)のデザインは、締め付けを抑えながらサイズ調整もしやすい
  • 妊娠中期はウエスト+6〜7センチ、後期は+8〜10センチが目安。丈やバストの変化もあわせて試着で確認する
  • ブライダルインナーや靴、ドレスの重さといった小物選びも、当日の負担を左右する
  • 式場提携のショップ、マタニティ専門ブランド、一般のレンタルサービスのマタニティ特集など、選択肢を比較して検討する
  • 体型が想定より変わる可能性を踏まえ、お直し対応やサブドレスの用意も検討しておく

ドレスは、マタニティウェディングの中でも特に「自分らしさ」を映しやすいアイテムです。締め付けないデザインを選ぶことは、体への負担を減らすだけでなく、当日を心から楽しむための土台にもなります。気になる一着が見つかったら、早めにショップへ相談し、無理のない形で準備を進めていきましょう。