結婚式の司会の費用を調べると、「平均7万円」という数字によく行き当たります。友人に頼めばタダ、という話もよく出てきます。
ただ、最新の一次データを見ると平均は19万1,000円で、44.2%が10万円以上でした。
数字はリクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025(トレンド編)から、司会を専門の事業者や友人・知人・親族に依頼した人のうち、金額を答えた111人の結果です。

結婚式の司会の費用相場は?44.2%が10万円以上
金額の分布です。
- 2万円未満:4.3%/2万円から3万円未満:9.2%
- 3万円から4万円未満:7.2%/4万円から5万円未満:4.2%
- 5万円から6万円未満:11.0%/8万円から9万円未満:10.5%
- 10万円以上:44.2%(平均は19万1,000円)
いちばん大きい区分が「10万円以上」で44.2%です。10区分の合計はちょうど100.0%になります。3万円未満は13.5%、5万円未満でも24.9%しかいません。
母数について先に書いておきます。この111人は、司会を誰かに依頼して、なおかつ金額を答えた人だけです。披露宴か食事会を実施した人は692人いるので、答えたのは6人に1人ほど。数字は幅を持って見てください。
司会が当日やっていること
金額の話に入る前に、何に払うお金なのかを並べておきます。司会の仕事は、当日しゃべることだけではありません。
- 事前の打ち合わせ:進行表を二人と詰めて、名前の読み方や紹介の文面まで確認します
- 当日の時間管理:押したときにどこを削るかを、その場で判断します
- 会場スタッフとの連携:料理を出すタイミングは司会の進行に合わせて動きます
- 想定外への対応:スピーチが長引く、機材が止まる、ゲストが遅れる
3つ目と4つ目は、当日その場でしか判断できません。ここが金額の差になっている部分です。

「平均7万円」は2022年の調査の数字
司会の費用で検索して上位に出てくる記事を読んで確かめました。
大手のブライダルメディアは「平均7万円」と書いています。出典はゼクシィトレンド調査2022の全国推計値。3年前の数字であるうえ、この調査は2024年版が最後で、2025年から結婚マーケット調査に統合されました。答えた人数も書かれていません。
ここは正確に書いておきます。7万円と19万1,000円は、測っているものが同じとは限りません。この記事の数字は「司会を依頼した人が答えた総額」で、会場の見積もりに計上される司会料とは範囲が違う可能性があります。
それでも「数万円で収まる」という前提は、最新の分布とは合いません。5万円未満は24.9%、10万円以上が44.2%です。予算を組むなら、10万円台から考えておくほうが安全です。
「友人に頼めばタダ」は成り立つのか
司会を友人や知人に頼むという選択肢はあります。この設問の対象にも友人・知人・親族に依頼した人が含まれています。
ただ、3万円未満は13.5%しかいません。読んだ記事は「友人への謝礼は3万円程度」と書いていましたが、こちらも出典はありません。
タダにはならない、と考えたほうが現実的です。謝礼のほかに、当日の衣装代や交通費、お車代もかかります。頼まれた側は打ち合わせにも出ることになります。
友人司会で本当に効いてくるのは、お金ではなく進行
披露宴は分刻みで動きます。披露宴の流れとタイムテーブルにまとめたとおり、何分に何が入るかは決まっていて、そこがずれると後ろが全部押します。
- 時間の調整:料理の出し方は司会の進行に合わせて動きます
- 予期しない場面:スピーチが長引く、機材が止まる、ゲストが遅れる
- その人が楽しめない:頼まれた友人は、当日ほとんど食事ができません
3つ目は見落とされがちです。ゲストとして呼んだ人に、当日働いてもらうことになります。結婚式の料理の相場のとおり、料理は1人あたり平均1万9,800円。その料理をほとんど食べられない席が1つできるということでもあります。
式場提携か、外部かで金額は動く
プロに頼む場合、依頼先は大きく2つです。
- 式場提携の司会者:見積もりに最初から入っていることが多い
- 外部のフリー司会者:自分で探して依頼する。持ち込み料がかかることがある
外部に頼むなら、持ち込み料を先に聞いてください。結婚式の引き出物は持ち込みと式場注文どっちがお得?で書いたとおり、本体の値段より持ち込みの扱いで総額が変わることがあります。司会でも同じです。
見積もりに「司会料」と書いてあっても安心はできません。結婚式の見積もりはなぜ上がる?のとおり、見積りより支払いが上がった人は48.2%で、差額は平均70万4,000円でした。司会料がどのランクの司会者を想定した金額なのかは、契約前に聞いておくところです。
金額を下げる方向で考えるなら、お金がかかりにくい演出アイデア集もあわせてどうぞ。司会は削りどころではないというのが、この分布から言えることです。
19万1,000円は、ほかの費目と比べてどれくらいか
金額だけ見ても、高いのか安いのか分かりません。すでに実測が取れている費目と並べます。
- 料理は1人あたり平均1万9,800円。司会の19万1,000円はゲスト10人分の食事代とほぼ同じです
- 見積りより支払いが上がった人の差額は平均70万4,000円。司会はその4分の1強にあたります
ゲストを10人増やすか、司会をプロに頼むか。並べるとそのくらいの重さです。人数で調整するより、司会をどうするかを先に決めるほうが早い場面もあります。
映像演出とも並べておきます。結婚式の映像演出はいくらかかる?のとおり、映像を使った演出の費用は平均3.0万円で、72.3%が2万5千円未満でした。司会の19万1,000円は、その6倍以上にあたります。人が動く費目は、モノより高くつきます。
誰に頼むかを決める順番
順番を決めておくと迷いません。
- 見積もりに司会料が入っているか確認する。入っているなら、それが提携司会者の金額です
- 外部を検討するなら持ち込み料を聞く。持ち込み料次第で外部のほうが高くなることがあります
- 友人に頼むなら、進行表を誰が作るかを決める。ここを式場側が見てくれるかどうかで負担が変わります
担当プランナーとの打ち合わせで詰める話でもあります。結婚式のプランナーは当たり外れがある?のとおり、提案が「期待した以上」だった人の割合は、打ち合わせの回数が増えるほど上がり続けます。司会の話も、早い段階で一度出しておくほうが返ってくるものは具体的になります。

まとめ
- 司会の費用は平均19万1,000円。10万円以上が44.2%で、これが単独最多です
- 5万円未満は24.9%、3万円未満は13.5%。「数万円で収まる」人は多くありません
- よく見る「平均7万円」は2022年の調査で、答えた人数の記載もありません
- ただしこの111人は依頼して金額を答えた人だけ。披露宴実施者692人の6人に1人ほどです
- 友人に頼むなら、効いてくるのはお金より進行。頼んだ人は当日ほとんど食事ができません
- 外部に頼むなら持ち込み料を先に確認すること
- 数字はリクルートブライダル総研 結婚マーケット調査2025(トレンド編・111人)