ペーパーアイテムをWebにすれば安くなる。そう思って調べ始めた方が多いと思います。招待状については、そのとおりでした。
ただし席次表は、平均で見ると紙よりWebのほうが高く出ます。理由は分布を見ると分かります。
数字はリクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025(トレンド編)から、1部あたりの作成費用を答えた人の平均です。

結婚式のペーパーアイテムの相場|紙とWebでこう違う
- 紙の招待状:平均637.0円(88人)
- Webの招待状:平均195.1円(77人)
- 紙の席次表:平均289.1円(111人)
- Webの席次表:平均310.3円(53人)
- 席札:216.0円(139人)/プロフィールパンフレット:256.6円(41人)
逆転の理由は分布にある
席次表の内訳を並べます。
- Webの席次表:100円未満が64.7%、1千円以上が18.4%
- 紙の席次表:100円未満が47.0%、1千円以上が14.7%
Webのほうが「ほとんどお金がかかっていない人」は多いのに、平均は高く出ます。1千円以上の層がWebのほうが厚く、そこが平均を押し上げているからです。
つまり「Webにしたら安くなるか」の答えは、何を頼むかで割れます。無料のサービスを使えばほぼ0円ですが、デザインや機能を足していくと紙より高くなることがある、ということです。
招待状も同じ構造。ただし差が大きい
招待状も同じように見てみます。
- Webの招待状:100円未満が72.0%、1千円以上が12.6%
- 紙の招待状:100円未満が8.6%、1千円以上が23.8%
ここが席次表との違いです。紙の招待状は「安く済んだ人」がほとんどいません。100円未満は8.6%だけで、いちばん多いのは1千円以上の23.8%でした。
紙は印刷して封入して切手を貼るので、どうしても下限があります。だから招待状ではWebとの差が3分の1以下まで開きます。紙とWebの使い分けそのものは結婚式の招待状はWebと紙どっち?にまとめました。
全部そろえると1人あたりいくらか
招待状・席次表・席札の3点で計算してみます。
- 紙でそろえる:637円+289円+216円=1,142円
- 招待状と席次表をWebに:195円+310円+216円=721円
差は1人あたり421円。50人なら2万円ほどです。ただしこの3つは別々の設問で、答えた人も違います。足し算はあくまで目安として見てください。
2万円という金額を、ほかの費目と並べてみます。ウェルカムスペースはいくらかかる?で見たウエルカムアイテムの平均が1万8,000円でした。ペーパーアイテムをWeb化して浮く額は、それと同じくらいの規模ということになります。
どこに頼むかで決まる|式場・外部業者・手作り
検索で上位に出てくる記事は、どこも依頼先ごとの目安を軸にしています。式場や提携業者なら400円から500円、外部業者なら300円から400円、手作りなら100円から200円、といった書き方です。ただし読んだ2件はどちらも、この金額の出典を示していませんでした。
この記事の分布と重ねると、形そのものは合います。
- 100円未満の層:手作りか、無料のWebサービスを使った人
- 1千円以上の層:式場や提携業者に頼んだ人
ただし調査に依頼先の内訳はありません。そう読めるというだけで、確かめられてはいません。はっきり言えるのは、紙の招待状だけは100円未満が8.6%しかいないということです。手作りにしても、印刷代と切手代は残ります。
持ち込みにするなら、持ち込み料の扱いも先に聞いてください。結婚式のプチギフトや結婚式の引き出物は持ち込みと式場注文どっちがお得?で書いたとおり、本体の値段より持ち込みの扱いで総額が変わることがあります。
席札とパンフレットは、半数が100円未満
残りの2つも分布を見ておきます。
- 席札(平均216.0円):100円未満が47.5%、1千円以上は6.4%
- プロフィールパンフレット(平均256.6円):100円未満が49.1%、1千円以上は10.4%
どちらも半数近くが100円未満です。紙の招待状で100円未満だったのが8.6%しかいなかったのと、はっきり対照的です。
席札は用意率も56.7%といちばん高いのですが、安く済むから残っているとも読めます。1人1枚必要なのに単価が低い。ここが招待状と違うところです。

Webにしているのは30代前半がいちばん多い
年齢別に見ると、思っていたのと違う形が出ます。Web招待状を用意した割合です。

- 24歳以下:31.0%
- 25歳から29歳:36.1%
- 30歳から34歳:44.8%
- 35歳から39歳:28.1%
- 40歳以上:23.1%
若い層ほど高いわけではありません。いちばん高いのは30歳から34歳で、24歳以下はそれより14ポイント近く低くなっています。紙のほうは48.2%から58.1%のあいだで、どの年齢でも大きくは変わりません。
同じ形は引き出物の宅配便(直送便)は使うべき?でも出ました。あちらは認知こそ若い層ほど高かったのに、実際に使ったのは35歳から39歳がいちばん多かったのです。
新しい手段を実際に選ぶのは、いちばん若い層とは限りません。知っているかどうかと、選ぶかどうかは別だからです。
そもそも21.5%は何も用意していない
費用の前に、そもそも何を用意しているのかも見ておきます(692人・複数回答)。
- 席札:56.7%
- 紙の席次表:44.3%
- メニュー表:43.9%
- Webの席次表:19.6%
- プロフィールパンフレット:15.3%
- いずれも用意していない:21.5%
5人に1人は、ペーパーアイテムを何ひとつ用意しないまま式を終えています。招待状も、用意しなかった人が26.9%います。
同じ形は当日アイテム全般に出ます。ウェルカムスペースはいくらかかる?で並べたとおり、用意しなかった人はウエルカムアイテムで44.6%、ギフトで14.5%でした。「全部そろえるのが前提」ではありません。席次表そのものの要否は結婚式の席次表は必要?にまとめています。
「Web招待状が主流」は本当か
検索で上位に出てくる記事を読むと、「最近はWeb招待状が主流になりつつあります」と書かれています。実測と突き合わせておきます。
- 紙の招待状を用意した:54.2%
- Web招待状を用意した:32.8%
- 用意しなかった:26.9%
複数回答なので合計は100%を超えます。紙のほうがまだ多く、Webは3人に1人です。結婚式の招待状はWebと紙どっち?で書いたとおり、いちばん多いのは紙とWebの併用でした。「主流」と言い切るには早い段階です。
ついでに書いておくと、この2件はどちらも費用の出典を示していませんでした。片方は式場を運営する会社、もう片方は指輪ブランドが運営するメディアです。金額そのものは実測とそう遠くありませんが、Web版の費用はどちらも出していません。
ペーパーアイテムを節約するときに見るところ
招待状はWebにする価値が大きい
637円と195円では、差が大きすぎます。紙は下限が高いので、Webにできる相手にはWebでいい、という判断がしやすい費目です。
席次表は「何を頼むか」で決まる
Webにしても、平均では紙より高く出ます。ただし64.7%は100円未満で済んでいます。安いサービスを選べば安く、機能を足せば高くなる。Webか紙かではなく、中身で決まる費目だと考えてください。
用意しないという選択もある
21.5%は何も用意していません。席次表を省くなら、当日の案内をどうするかだけ決めておけば足ります。「用意しない」は、いちばん確実に費用が減る選択です。
まとめ
- 紙の招待状637.0円に対し、Webの招待状は195.1円。3分の1以下です
- 紙の席次表289.1円に対し、Webの席次表は310.3円。平均では逆転します
- 逆転の理由は分布。Webは100円未満が64.7%と多いのに、1千円以上も18.4%いる
- 招待状・席次表・席札を紙でそろえると1人1,142円、招待状と席次表をWebにすると721円(別設問なので目安)
- ペーパーアイテムを何も用意していない人が21.5%、招待状を用意しなかった人が26.9%
- 数字はリクルートブライダル総研 結婚マーケット調査2025(トレンド編)