結婚式の日取りを決めたあとに妊娠が分かった。このとき早めるのか、遅らせるのか。調べると「安定期に合わせましょう」という説明ばかりが出てきます。
ところが実際にどう動いたかを見ると、早めた22.0%と遅くした21.3%がほぼ同数でした。定石はありません。
数字はリクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025(トレンド編)から、挙式や披露宴、食事会を実施した817人と、そのうち実施決定から当日までの間に妊娠していた171人の結果です。合算・比率・年月への換算など、報告書にそのまま載っていない数値は当サイトによる計算です。

準備中に妊娠していた人は20.9%|24歳以下は37.4%
まず、どれくらいの人が経験しているのか。実施を決めてから当日までのあいだに、自分または相手が妊娠していたかを聞いた結果です。
- 妊娠していなかった:79.1%
- 妊娠していた:20.9%
5人に1人です。年齢別に開くと差が出ます。
- 24歳以下:37.4%(57人)
- 25歳から29歳:16.5%(192人)
- 30歳から34歳:18.6%(194人)
- 35歳から39歳:23.0%(148人)
- 40歳以上:21.2%(226人)
24歳以下だけ37.4%と突出していて、いちばん低い25歳から29歳の16.5%と2倍以上の差があります。
早めた22.0%、遅くした21.3%|判断は真っ二つ
その171人が、実際に何を変えたのかです。14項目からの複数回答です。
いちばん上の2本が、ほぼ同じ長さです。早めた22.0%と遅くした21.3%、その差は0.7ポイントしかありません。同じ状況から、正反対の向きに動いています。
そして「特に影響はなかった」も20.9%います。5人に1人は、何も変えずに予定どおりやっています。
会場側に求められていることも数字で出ています。結婚式をやる気にさせるもののとおり、「妊娠している、または子どもがいても実施をサポートしてくれるプランがある」は、結婚式を実施したくなる条件26項目の1位で58.3%でした。したくならないも15.8%で26項目の最少です。反対がほとんどいない条件なので、遠慮せずに会場へ相談していいところです。
ここは読み違えやすいので先に書きます。「中止した17.9%」は、全部やめたという意味ではありません。この調査の母数は挙式・披露宴・食事会のいずれかを実施した人です。つまりこの171人は、3つのうちどれかを中止して、別のものはやった人だということになります。すべてやめた人は、そもそもこの調査に入っていません。
もうひとつ。「妊娠していた20.9%」と「特に影響はなかった20.9%」は同じ数字ですが、別の表です。前者は817人に対する割合、後者はその171人に対する割合です。
図解に入れなかった残りの項目も書いておきます。実施内容を変更した(内容を追加した)8.0%、同じく一部とりやめた5.5%、実施時間帯を変更した4.2%、ゲスト人数を増やした4.1%。その他は0%でした。これで14項目すべてです。
お金の向きも見ておきます。予算を増やした9.4%のほうが、減らした8.9%よりわずかに多い。妊娠したら縮小する、という一方向ではありません。人数を減らした6.3%に対して、増やした人も4.1%います。
結婚式を早めるか遅らせるか|残りの期間で向きが変わる
検索して出てくる説明は、どれもほぼ同じ方向を向いています。
- 医学監修のついた解説では妊娠5ヶ月から7ヶ月、安定期の16週以降が目安とされています。準備そのものは3ヶ月あれば間に合う、とも書かれています
- 別の解説では22週から32週を勧めています。つわりが落ち着き、体調が安定する時期だからという理由です
どちらも「安定期に当てる」という同じ目標を言っています。ところが、この目標を守ろうとすると動く向きは元の日取り次第で逆になります。
- 式が1年近く先なら、そのままだと出産のころに当たります。だから早める
- 式が2ヶ月か3ヶ月後なら、そのままだと妊娠初期に当たります。だから遅らせる
同じ助言に従っても、残りの期間が違えば逆方向に動きます。早めた22.0%と遅くした21.3%がほぼ同数なのは、そういうことだと考えると筋が通ります。ただし、この調査は理由を聞いていません。ここは推測です。
つまり最初に確かめるのは「安定期はいつか」ではなく、「いまの日取りまであと何ヶ月か」です。そこが決まらないと、早めるのか遅らせるのかが決まりません。妊娠中の進め方そのものはマタニティウェディングとは?に、体調が悪いあいだの動き方はつわり中でも結婚式準備は進む?にまとめました。

年齢でも向きが逆|25歳から29歳は遅らせ、35歳から39歳は早める
年齢別も出ています。ただし、どの層も21人から48人しか答えていません。幅を持って見てください。
- 24歳以下(21人):遅くした23.9%、内容を変えた24.7%、予算を増やした28.4%。変えた項目がいちばん多い層です
- 25歳から29歳(32人):遅くした31.8%が最多。早めたのは8.2%しかありません
- 30歳から34歳(36人):特に影響はなかった37.7%が最多。そのまま進めた人がいちばん多い層です
- 35歳から39歳(34人):早めた39.7%が最多。中止は3.1%とほとんどいません
- 40歳以上(48人):中止した39.8%が最多です
25歳から29歳は遅らせ、35歳から39歳は早める。ここでも向きが逆です。若いほうが待てる、という形に見えます。
日取りを動かすとかかるお金
動かす判断には費用がついてきます。調査でも予算を増やした9.4%、減らした8.9%、会場を変更した13.2%が出ています。
キャンセル料の目安として各社が挙げているのは、次のような水準です。
- 本契約を済ませた時点からキャンセル料が発生します。申し込み金は平均10万円ほど
- 前日で8割から9割、当日なら全額という設定が挙げられています
- 結婚式の総合保険は掛け捨てで、1万円で最大150万円、3万円で最大500万円といった補償が案内されています
金額は式場と保険の商品によって違うので、必ず自分の契約書で確認してください。ここに挙げたのは各社が目安として示している水準です。
日が近いほど高くなります。迷っている時間そのものが費用になる構造なので、結論が出ていなくても、分かった時点で会場に伝えておくほうが選択肢が残ります。
「結婚当時に妊娠していた17.4%」とは別の数字
似た数字が並ぶので、整理しておきます。
- 17.4%:結婚した当時に、自分または相手が妊娠していた割合(結婚を決めたきっかけで扱いました)
- 20.9%:実施を決めてから当日までのあいだに妊娠していた割合(この記事)
聞いている時点が違います。どちらも817人が母数ですが、別の設問なので足したり引いたりはできません。前者は入籍の時点、後者は準備の期間です。
妊娠が分かった日にやる順番
- 式までの残り月数を数える。早めるのか遅らせるのかは、ここで向きが決まります
- 出産予定日を確認して、医師に相談する。動かせる範囲は体調しだいです
- 結論が出る前に会場へ伝える。日が近いほどキャンセル料は上がります。先に伝えておくと、延期の扱いを相談できることがあります
- 保険の加入状況を確認する。契約時に案内されていることがあります
- 親やゲストへ伝える順番を決める。日程が動くなら、招待状より先に伝える相手がいます
伝える順番は授かり婚の妊娠報告、誰にいつ伝える?にまとめました。産後にずらす場合の進め方は産後の結婚式はいつがいい?、規模を小さくする方向なら少人数結婚式・家族婚の費用相場が参考になります。

まとめ
- 実施を決めてから当日までに妊娠していた人は20.9%。5人に1人です。24歳以下は37.4%
- 早めた22.0%と遅くした21.3%がほぼ同数。差は0.7ポイントで、判断は真っ二つでした
- 「特に影響はなかった」も20.9%。5人に1人は何も変えていません
- 「中止した17.9%」は全部やめたという意味ではありません。3つのうちどれかを中止して、別のものはやった人です
- 向きが割れるのは残りの期間で逆になるから。先に数えるのは安定期ではなくあと何ヶ月かです
- 年齢でも逆。25歳から29歳は遅くした31.8%、35歳から39歳は早めた39.7%が最多でした
- 数字はリクルートブライダル総研 結婚マーケット調査2025(トレンド編)。全体は817人、影響は171人が母数です
早めるのが正解でも、遅らせるのが正解でもありません。同じだけの人が、逆の向きに動いています。決めるのは残りの期間と体調で、どちらを選んでも少数派にはなりません。