何があって、結婚に踏み切ったのか。お金が貯まったから、年齢的に、親に言われて。いろいろな理由が思い浮かびます。
リクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025【既婚編】が、821人に「結婚したきっかけとして最も当てはまるもの」を16項目から1つ選んでもらっています。結果は、1位が2位の6倍という偏り方でした。
1位は「一緒にいたい」48.3%|2位を6倍引き離す
16項目の結果です。合計はちょうど100.0になります。
「お相手とこの先一緒にいたいと思ったから」が48.3%。2位の「適切な年齢になったから」8.1%を6倍引き離しています。
3位以下も並べておきます。
- お相手に結婚を申し込まれたから:6.3%
- 子どもができたから:6.2%
- お相手と結婚する時期を決めていたから:5.5%
- 親に認められたから:4.7%/親に勧められたから:4.0%
- 友人に勧められたから:3.8%
- 子どもが欲しくなったから:2.9%
- 昇進・昇格したから:1.7%/転勤が決まったから:1.3%/就職・転職が決まったから:0.8%
- 住みたい家が見つかったから:0.7%/その他:1.2%

お金を理由に挙げた人は、3項目合わせて6.2%
お金に関する項目を集めます。
- 安定した収入が得られるようになったから:3.0%
- 昇進・昇格したから:1.7%
- お金がたまったから:1.5%
3つ足しても6.2%。「一緒にいたい」のおよそ8分の1です。
結婚資金の貯金、していない人が32.7%のとおり、結婚のための貯金をしていなかった人は3人に1人います。そしてお金がたまったから結婚した人は1.5%。貯めてから結婚するという順番は、実際にはほとんど取られていません。

親の影響も、足して8.7%しかない
親の影響も、思われているより小さい数字でした。「親に認められたから」4.7%と「親に勧められたから」4.0%を足して8.7%。「友人に勧められたから」の3.8%と合わせても、周りに背中を押されて決めた人は12.5%です。
結婚式の準備、どこまで二人で決めている?で見たとおり、親が関わるのは会場や料理といった準備の場面で、結婚を決める場面ではありません。親の同意を待ってから動く、という順番にこだわる必要は薄そうです。
ただし、この形はやる理由のほうを見るとひっくり返ります。披露宴をやる理由のとおり、披露宴をやった理由の上位3つは全部「親・親族」で、1位は44.7%でした。決める場面に親はいないのに、お披露目する場面では親が上位を独占します。
別の調査でも、お金は決め手になっていない
同じ結論が、まったく別の調査からも出ています。
既婚者300人に「結婚を決めた最大の決め手」を聞いた調査(2026年6月実施)では、1位が「一緒にいて安心できた」24.3%、2位「自然体でいられた」15.7%、3位「年齢や交際期間など、結婚のタイミングが合った」15.0%。そして「金銭感覚が合うと感じた」はわずか1.3%でした。
821人の調査で「お金がたまったから」1.5%、300人の調査で「金銭感覚」1.3%。実施主体も設問も年も違う2つの調査が、同じところに着地しています。偶然の一致とは考えにくい数字です。
ただし「年収は気になった」が61%
ここで終わらせると誤解になります。お金を気にしていないわけではありません。
791人に聞いた別の調査(2020年2月実施)では、「結婚する際、相手の年収は気になりましたか」に「気になった」と答えた人が484人、およそ61%いました。
気にはする。けれど決め手にはならない。この2つは矛盾しません。年収は「足切りの条件」として見られていて、「決める理由」としては働いていないと読むのが自然です。
競合の調査とは、聞いている軸が違う
「結婚の決め手」で検索すると、いろいろな数字が出てきます。並べる前に、何を聞いているかを見てください。
- 相手のどこが決め手だったか:一緒にいて楽しい、安心できた、自然体でいられた、性格が合う。相手の属性を聞いています
- 何が起きて結婚に踏み切ったか:一緒にいたいと思った、年齢、申し込まれた、子どもができた、転勤が決まった。出来事や状況を聞いています
この記事で扱っているのは後者です。前者の調査で「年齢や交際期間などタイミングが合った」が15.0%、この調査で「適切な年齢になったから」が8.1%と差が出るのも、選択肢の作り方と、選べる数が違うからです。
なお比較に使った2つはどちらも自社で実施したアンケートで、791人と300人。母数と実施主体まで見て、同じ軸のものだけを並べてください。
年齢で、きっかけが入れ替わる
年齢別を開くと、上位の顔ぶれが変わります。
- 24歳以下(142人):「一緒にいたい」33.5%と最も低く、かわりに「子どもができたから」14.4%(全体6.2%の2.3倍)、「時期を決めていた」10.0%
- 25歳から29歳(368人):「一緒にいたい」53.0%
- 30歳から34歳(166人):50.6%。「申し込まれた」が9.5%と高め
- 35歳から39歳(96人):43.8%。「適切な年齢」13.9%、「子どもが欲しくなった」8.5%(全体2.9%の2.9倍)
- 40歳以上(49人):56.5%と最も高い
「一緒にいたい」は24歳以下33.5%、40歳以上56.5%で23.0ポイント開きます。若いほど外の事情に押されて決まり、年齢が上がるほど自分たちの意思で決めている、という形です。ただし35歳以上は96人と49人しか答えていません。幅を持って見てください。
「子どもができたから」は6.2%。でも妊娠していた人は17.4%
もう1つ、並べておきたい数字があります。同じ調査の【トレンド編】に、結婚当時の状況を聞いた設問があります。
- 結婚当時、回答者または相手が妊娠していた:17.4%(817人)
- 年齢別では24歳以下が41.3%。25歳から29歳12.3%、30歳から34歳14.5%、35歳から39歳17.2%、40歳以上18.5%
きっかけとして「子どもができたから」を選んだのは6.2%。一方で結婚当時に妊娠していた人は17.4%います。
先に断っておきます。この2つは母数が違います。6.2%は【既婚編】821人、17.4%は【トレンド編】817人で、後者は挙式や披露宴、食事会のいずれかを実施した人に限られます。引き算はできません。
それでも、向きははっきりしています。妊娠していた人のほうが、それをきっかけに挙げた人より多い。つまり妊娠していても、それが結婚の理由だとは考えていない人が相当いるということです。「授かり婚だから」と括られるほど、本人たちはそう思っていません。
妊娠中の結婚式の進め方はマタニティウェディングとは?に、報告の順番は授かり婚の妊娠報告、誰にいつ伝える?にまとめました。

この数字を、準備にどう使うか
- 貯金が理由で先延ばしにしなくていい。お金がたまったから結婚した人は1.5%です
- 親の同意を待つ必要も薄い。親に認められた・勧められたを足しても8.7%
- 「適切な年齢」で決めた人は8.1%しかいない。周りの結婚に合わせる理由にはなりません
- ただし子どもができたからが6.2%、24歳以下なら14.4%。順番が前後する前提で準備を考えておくと動きやすくなります
交際期間の実測は結婚までに何年付き合った?に、プロポーズの実態はプロポーズなしで結婚した人は13.7%にまとめました。式をするかどうかは結婚式をしない選択、住まいは結婚しても引っ越さない人が38.0%にあります。
まとめ
- 結婚したきっかけの1位は「お相手とこの先一緒にいたいと思ったから」48.3%。2位の6倍
- お金を理由に挙げた人は3項目合わせて6.2%。「お金がたまったから」は1.5%だけ
- 別の300人調査でも「金銭感覚が合う」は1.3%。ただし791人調査では「年収が気になった」が61%。気にはするが決め手にはならない
- 親の影響は8.7%。決める場面には出てこない
- 24歳以下は「子どもができた」14.4%、35歳から39歳は「適切な年齢」13.9%と、年齢で理由が入れ替わる
出典はリクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025【既婚編】です。対象は2024年4月から2025年3月に結婚した全国20歳から49歳の男女821人で、16項目から最も当てはまるものを1つ選ぶ設問です。比較に用いた2つの調査は本文中に実施主体・実施年・回答者数を記載しています。合算・比率・年月への換算など、報告書にそのまま載っていない数値は当サイトによる計算です。