引き出物の贈り分けは4組に3組|3パターンが44.1%で最多、基準の1位は「間柄」

引き出物の贈り分けは4組に3組|3パターンが44.1%で最多、基準の1位は「間柄」

引き出物を選ぶ段階になると、「全員同じでいいのか、相手によって変えるべきか」で手が止まります。変えるなら何通りに分けるのか、何を基準にするのかも決めなければなりません。

実際に結婚式をした人の数字があります。引き出物などのギフトを相手によって変えた人は76.6%で、4組に3組です。分け方は3パターンがいちばん多く44.1%、平均は3.2パターンでした。基準の1位は「親族と友人など、招待客との間柄」で61.0%です。

数字はリクルートブライダル総研のゼクシィ結婚トレンド調査2024の首都圏版からです。答えたのは2023年4月から2024年3月に挙式か披露宴をした人で、調査票の記入は妻に頼む形です。首都圏版には、地域ごとの婚姻件数に合わせて重み付けした全国の推計値と、15の地域別の数字も載っています。この記事で「全国」と書いた数字は、その推計値です。

ゼクシィ結婚トレンド調査は2024年版が最後で、2025年からは結婚マーケット調査に統合されました。ただ、統合後の結婚マーケット調査2025には贈り分けの設問がないため、トレンド調査2024を使います。調査でいう「ギフト」は、引出物・引菓子・それ以外の食べ物や飲み物の総称です。差や合計など、報告書に載っていない計算を当サイトで行った箇所は、その都度ことわりを入れています。

引き出物そのものの相場や品数は結婚式の引き出物の選び方に、式場で頼むか持ち込むかは引き出物は持ち込みと式場注文どっちがお得?にまとめています。この記事は贈り分けをするか、するなら何通りに、何を基準に分けるかに絞ります。

引き出物を贈り分けた人は76.6%|ただし「増えている」とは言えない

ギフトを用意した人に、招待客によって中身を変えたかを聞いた結果(全国)です。

  • 変えた(贈り分けした):76.6%
  • 変えなかった:22.4%
  • 無回答:1.1%

贈り分けは、もう特別なことではありません。一方で、全員に同じものを贈った人も5人に1人以上います。どちらを選んでも少数派になりすぎることはない、というのが実態です。ゼクシィの記事が紹介しているマクロミルの調査(2023年、花嫁110人)でも、引出物か引菓子の少なくとも一方を贈り分けた人は8割でした。

「贈り分けは増えている」とよく書かれますが、首都圏の推移を見ると、そうとも言えません。

  • 2018年調査:82.7%(711人)
  • 2019年調査:84.6%(710人)
  • 2020年調査:82.4%(820人)
  • 2021年調査:79.7%(533人)
  • 2022年調査:80.0%(460人)
  • 2023年調査:81.1%(465人)
  • 2024年調査:75.0%(376人)

2018年調査から2023年調査までは8割前後で横ばいでした。2024年調査の75.0%は7回の中でいちばん低く、2019年調査より9.6ポイント下がっています(差は当サイトによる計算です)。贈り分けは「広がり続けている」のではなく、8割前後で定着したあと少し下がった、というのが首都圏の数字です。

和室のリビングで、ニットの女性とスウェットの男性が、和食器・タオル・カタログギフトの見本を並べて見比べている手元
引き出物などのギフトを贈り分けた人は76.6%。全員に同じものを贈った人も22.4%いました。

年齢でも差があります。首都圏で贈り分けをした人は、妻が25歳から29歳の層で80.9%(220人)、30歳から34歳で66.7%(99人)、35歳以上で61.5%(39人)でした。年齢が上がるほど、全員同じものにする人が増えます。

何パターンに分けた?|3パターンが44.1%、平均は3.2パターン

贈り分けをした人が、何通りに分けたかです(全国)。

  • 2パターン:31.3%
  • 3パターン:44.1%(いちばん多い)
  • 4パターン:10.6%
  • 5パターン:5.1%
  • 6パターン:3.5%
  • 7パターン以上:3.8%
  • 平均:3.2パターン

2パターンと3パターンで75.4%になります。4パターン以上は合わせて23.0%です(どちらも当サイトによる計算です)。「親族向け」「友人向け」「職場向け」のように3つに分けるのが、いちばんよくある形だと考えてください。

首都圏では、細かく分ける人が減っている

首都圏の平均パターン数は、2018年調査の3.9から2024年調査の3.2まで、一度も増えることなく下がってきました。

引き出物を何パターンに贈り分けたか(首都圏、2018年調査と2024年調査) 首都圏で引き出物などのギフトを贈り分けた人が、何パターンに分けたかの割合です。2024年調査では、2パターンが31.6パーセント、3パターンが46.1パーセント、4パターンが10.6パーセント、5パターンが3.5パーセント、6パターンが3.9パーセント、7パターン以上が3.5パーセント。2018年調査では、2パターンが21.8パーセント、3パターンが40.6パーセント、4パターンが10.4パーセント、5パターンが10.4パーセント、6パターンが6.8パーセント、7パターン以上が8.2パーセントでした。平均は3.9パターンから3.2パターンに減っています。 2024年調査(平均3.2パターン) 2018年調査(平均3.9) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 2パターン 31.6% 21.8% 3パターン 46.1% 40.6% 4パターン 10.6% 10.4% 5パターン 3.5% 10.4% 6パターン 3.9% 6.8% 7パターン以上 3.5% 8.2%
ギフト(引出物・引菓子など)を贈り分けた人が何パターンに分けたか(首都圏)。2024年調査は282人、2018年調査は588人。出典:リクルートブライダル総研「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」首都圏版。無回答は除いて描いています。

中身を見ると、2パターンは21.8%から31.6%に増え、7パターン以上は8.2%から3.5%に減りました。2パターンと3パターンを合わせると、62.4%から77.7%に上がっています(合計は当サイトによる計算です)。贈り分けはするけれど、分け方は絞る。そういう方向に動いています。

ゼクシィの記事には、先輩花嫁の声として、パターンは3つまでにする、大人数を細かく分けすぎると間違いのもとになる、という助言が載っています。数字も、その助言と同じ向きに動いていると言えそうです。

何を基準に分けた?|「親族と友人など、招待客との間柄」が61.0%

贈り分けをした人に、何を基準に分けたかを聞いた結果です(全国、複数回答)。

  • 親族と友人など、招待客との間柄:61.0%
  • 招待客の年齢層:28.2%
  • ご祝儀額:23.4%
  • 招待客の性別:15.5%
  • 新郎側と新婦側:12.9%
  • 受付やスピーチなど、役割をお願いしたか:12.7%
  • 招待客の好みに合わせて:9.4%
  • 夫婦や家族で列席の場合、同じものが重ならないように:8.2%
  • 大人か子どもか:7.6%、既婚者か未婚者か:7.2%、一人暮らしかどうか:7.1%、居住地が遠方か近郊か:5.2%

間柄が2位の年齢層の2倍を超えていて、ほかを大きく引き離しています。まず「親族・職場・友人」で分け、必要なら年齢やご祝儀額で手直しする、という順番で考えると迷いません。

ご祝儀額で分ける人も23.4%います。ご祝儀は親族や上司ほど多く包まれるのが一般的なので、間柄で分ければ、結果的にご祝儀額ともある程度そろうので、二重に分ける必要は多くありません。立場ごとのご祝儀の目安は結婚式のご祝儀はいくら包む?にまとめています。

「性別で分ける」は首都圏で37.2%から16.3%に減った

首都圏で2018年調査と2024年調査を比べると、いちばん大きく動いたのは性別です。

  • 招待客の性別:37.2%から16.3%(20.9ポイント減)
  • 既婚者か未婚者か:16.2%から6.4%(9.8ポイント減)
  • 親族と友人など、招待客との間柄:70.6%から62.1%(8.5ポイント減)

2018年調査では、性別は間柄に次ぐ2位の基準でした。2024年調査では年齢層とご祝儀額に抜かれて4位です(差は当サイトによる計算です)。男性向けと女性向けで品物を変えるやり方は、首都圏では少数派になりました。

30歳から34歳はご祝儀額で分ける人が多い

首都圏の年齢別では、ご祝儀額を基準にした人が、妻が25歳から29歳の層で19.1%(178人)、30歳から34歳で34.8%(66人)でした。差は15.7ポイントです(当サイトによる計算です)。30代になると職場の上司など、ご祝儀の額に幅のある招待客が増えることが影響していると考えられます。

結婚式場の打ち合わせ席で、プランナーが和食器・タオル・焼き菓子の3つの見本箱を示し、カップルが後ろ姿で見ているところ
贈り分けの基準の1位は「間柄」で61.0%。年齢層(28.2%)、ご祝儀額(23.4%)が続きます。

どう変えた?|価格帯を変えたのが79.5%、中身を変えたのが57.5%

贈り分けで何を変えたかです(全国、複数回答)。

  • 贈る品物の価格帯を変えた:79.5%
  • 贈る品物の内容を変えた:57.5%
  • 贈る品物の品目数を変えた:10.8%

贈り分けの中心は価格です。同じカタログギフトでも、親族には高めのコース、友人には標準のコース、という分け方がこれにあたります。品目数を変えた人は1割ほどで、品数はそろえて、価格や中身で差をつけるのが一般的です。

参考までに、全国のギフトは1人あたり3品目が53.9%で最も多く、平均は2.6品目でした。1人あたりのギフトの費用は平均6,000円です。この平均の中で、相手によって価格に幅をつけていることになります。

なお、品目数を変えた人は地域による差が大きく、富山・石川・福井では38.9%、新潟では27.9%でした。品数で差をつける習慣がある地域では、親の考えも確かめておくと安心です。

北海道だけ形が違う|価格ではなく「家族で重ならないように」

地域別に見ると、北海道だけがほかと違う形をしています。

  • 贈り分けした人:61.5%(全国76.6%)。15の地域で唯一7割を下回る
  • 基準の1位:「夫婦や家族で列席の場合、同じものが重ならないように」46.6%(全国8.2%)
  • 「間柄」で分けた人:22.1%(全国61.0%)、「ご祝儀額」:3.1%(全国23.4%)
  • 価格帯を変えた人:15.3%(全国79.5%)、内容を変えた人:90.8%(全国57.5%)

北海道は会費制の結婚式が多い地域とされています。ギフトも1品目だけの人が62.0%で、1人あたりの費用は平均2,600円と、全国の6,000円の半分以下です。会費が一律なら、相手によって価格に差をつける理由は薄くなります。その代わりに、同じ家から来た人に同じものが重ならないよう中身を変える、という分け方になっていると読めます。北海道の数字は贈り分けをした131人の回答です。

反対に、贈り分けをした人がいちばん多いのは新潟と九州で、どちらも84.8%でした。会費制の結婚式のお金の流れは会費制の結婚式・1.5次会で整理しています。

贈り分けの決め方|3つの手順と、取り違えを防ぐ工夫

ここまでの数字を、実際の手順に落とします。

  1. まず間柄で2つか3つに分ける:親族・職場・友人が基本の形です。贈り分けをした人の4人に3人は、2パターンか3パターンで収めています
  2. 差は価格でつけ、品数はそろえる:同じ種類の品物で価格帯だけ変えると、見た目の差が出にくくなります
  3. 例外は個別に足す:夫婦や家族で来る人には同じものが重ならないようにする、子どもには別のものにする、といった調整は、グループを増やすのではなく例外として扱います

贈り分けでいちばん避けたいのは、渡し間違いです。誰にどれを渡すかの一覧は、席次と同じ名前の書き方で作り、会場の担当者と最終の人数を突き合わせてください。紙袋や包装の見た目で差が分からないようにしておくと、隣の席同士で中身を比べられる心配も減ります。

開宴前の披露宴会場で、白い手袋のスタッフが、色違いのタグを付けた同じ見た目の紙袋を席ごとに置いているところ
贈り分けで価格帯を変えた人は79.5%。袋や包装の見た目をそろえておくと、隣の席同士で差が見えません。

引き出物をゲストの自宅に送る直送便を使えば、当日に持ち帰る袋で差が見えることはありません。ただし実際に使った人は1割ほどです。使うかどうかの判断は引き出物の宅配便(直送便)は使うべき?にまとめています。

よくある質問

Q. 引き出物を贈り分けしないのは失礼ですか?

失礼にはあたりません。贈り分けをしなかった人は全国で22.4%、首都圏の35歳以上では33.3%いました。全員に同じものを贈る場合は、目上の方や親族に失礼にならない価格帯にそろえておくと安心です。

Q. 引き出物は何パターンに分けるのがいいですか?

いちばん多いのは3パターン(44.1%)で、2パターンと合わせると75.4%です。首都圏では平均が3.9パターンから3.2パターンに減っていて、細かく分けすぎない方向に動いています。

Q. ご祝儀の額に合わせて引き出物を変えてもいいですか?

ご祝儀額を基準にした人は23.4%いて、珍しいやり方ではありません。ただし、ご祝儀は当日まで額が分からないことが多いので、実際には間柄で分けて、ご祝儀の多そうな親族や上司を高めの価格帯にする形がとりやすいです。

Q. 夫婦や家族で出席する人には何を贈ればいいですか?

家族で同じものが重ならないように変えた人は、全国で8.2%、北海道では46.6%でした。同じ品物が家に2つ届いても使い道に困るので、中身を変えるか、世帯でひとつにまとめる形にすると喜ばれます。

まとめ|贈り分けは「間柄で3つ、差は価格で」が基本の形

  • ギフトを贈り分けた人は76.6%。全員同じものにした人も22.4%いる
  • 首都圏では8割前後で定着したあと、2024年調査は75.0%に下がった。「増え続けている」わけではない
  • 分け方は3パターンが44.1%で最多、平均は3.2パターン。首都圏では3.9から3.2に減った
  • 基準の1位は間柄(61.0%)。首都圏では性別で分ける人が37.2%から16.3%に減った
  • 変えたのは価格帯(79.5%)が中心で、品目数を変えた人は10.8%
  • 北海道は価格ではなく、家族で同じものが重ならないように(46.6%)中身を変えている

贈り分けは、細かくするほど丁寧になるわけではありません。間柄で2つか3つに分け、例外だけ個別に手当てする。それが、いまいちばん多くの人が選んでいる形です。結婚式に来られなかった人へのお返しは結婚内祝いのマナーガイドで、ゲストに渡すプチギフトは結婚式のプチギフトで確かめてください。

出典:リクルートブライダル総研「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」首都圏版(2023年4月から2024年3月に挙式または披露宴・ウエディングパーティーを実施した人。全国の数字は、地域ごとの婚姻件数に合わせて重み付けした推計値)。差・合計の計算は当サイトによるものです。