ウェディングドレスを何着にするか。お色直しを何回するか。調べると「平均2着から3着」という数字が出てきますが、平均だけを見ると判断を誤ります。
実際の分布はこうです。1着だけが31.8%、2着が33.8%、3着以上が34.4%。ほぼ3等分でした。
数字はリクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025(トレンド編)から、817人に聞いた結果です。

ウェディングドレスは何着?妻は平均2.5着、夫は2.0着
調査はウェディングドレスや和装をまとめて「衣裳」として聞いています。まず着用数の分布を、妻側から見ていきます。
- 1着:31.8%
- 2着:33.8%
- 3着:14.9%
- 4着6.6%、5着6.0%、6着以上6.9%
- 平均2.5着
夫側はもっとはっきりしています。
- 1着:48.5%
- 2着:30.8%
- 3着8.5%、4着以上12.2%
- 平均2.0着
夫側は半数が1着です。妻側だけがお色直しをして、夫はそのまま、という組み合わせが実際に多いことになります。
2着目は1着目とほぼ同額
ここが判断に効きます。着ごとに聞いた費用です(金額を答えた人の平均)。

- 妻側1着目:平均20万4,000円(145人)
- 妻側2着目:平均18万8,000円(89人)
- 妻側3着目:平均7万6,000円(22人)
- 夫側1着目:平均10万円(129人)
2着目は1着目とほとんど変わりません。お色直しを1回入れると、妻側の衣裳費はおおよそ倍になります。3着目からは急に下がりますが、ここは22人しか答えていないので幅を持って見てください。
2着目の分布も見ておきます。10万円未満30.3%、10万円台22.7%、20万円台18.7%、30万円台22.3%。1着目とほとんど同じ形をしています。「2着目は安く済む」とは限りません。
時間の面でも効きます。披露宴の流れとタイムテーブルで書いたとおり、中座と再入場は進行の中で大きな塊です。お色直しは、お金と時間の両方を使う判断だということになります。
ドレスの相場は?1着目でも10万円未満が33.1%
平均20万4,000円という数字も、分布を見ると印象が変わります。妻側1着目の内訳です。
- 10万円未満:33.1%
- 10万円以上20万円未満:15.7%
- 20万円以上30万円未満:19.6%
- 30万円以上40万円未満:18.0%
- 40万円以上:合わせて13.7%
いちばん多いのは10万円未満です。夫側にいたっては、1着目の52.0%が10万円未満でした。検索すると「ドレス1着27万円台」といった数字を見かけますが、この分布とは重なりません。
24歳以下は平均3.8着、40歳以上は2.1着
年齢別に見ると、着数も金額もきれいに動きます。まず妻側の平均着数です。
- 24歳以下:3.8着(1着だけは9.3%)
- 25歳から29歳:2.6着(1着だけは23.0%)
- 30歳から34歳:2.4着(1着だけは28.4%)
- 35歳から39歳:2.4着(1着だけは30.4%)
- 40歳以上:2.1着(1着だけは48.5%)
1着目の費用も同じ向きに動きます。25歳から29歳が25万2,000円、30歳から34歳が23万1,000円、35歳から39歳が18万4,000円、40歳以上は12万7,000円。25歳から29歳と40歳以上で、半分ほどの差があります。
年齢が上がるほど、着数も1着あたりの金額も下がります。24歳以下では1着だけで済ませる人が1割もいません。
おもしろいのは、費目によって向きが逆になることです。ウェルカムスペースはいくらかかる?で見た金額は、年齢が上がるほど高くなっていました。衣裳はその逆です。年齢で一律に「若いほど節約する」わけではありません。
ただし24歳以下は着数が57人、1着目の費用にいたっては4人しか答えていません。いちばん上と下の層は、幅を持って見てください。
衣裳が「見積もりで上がりやすい」理由
結婚式の見積もりはなぜ上がる?で書いたとおり、衣裳はあとから金額が動きやすい費目の代表です。理由はこの記事の数字で説明がつきます。
- 初回の見積もりが1着分で組まれていることがある:着数は最後まで決まりません
- 2着目は1着目とほぼ同額:1着増えるだけで、衣裳費はおおよそ倍になります
- 試着してから希望が変わる:設定金額の中で選べる範囲は、見積もりの数字だけでは分かりません
対処はひとつです。見積もりの段階で「何着分で組まれているか」と「1着増えるといくら上がるか」を聞いておくこと。着数を決めきれていなくても、この2つは先に聞けます。
数字が合わないところがあります
正直に書いておきます。同じ報告書の中で、衣裳の金額が2通り出てきます。
- 着ごとに聞いた費用:妻側1着目が20万4,000円(145人)
- 費目の一覧に載っている額:妻側の衣裳総額が14万1,000円
総額のほうが、1着目単体より低くなっています。どちらも「金額を答えた人の平均」ですが、答えた人数が違います。費目一覧のほうには人数の記載がありません。理由は報告書からは特定できませんでした。
この記事では着ごとに聞いた数字のほうを使っています。1着目と2着目を比べたいという記事の目的に、そちらが合うからです。ほかで違う金額を見かけたら、どちらの数字なのかを確かめてください。
着数とお色直しの回数は、同じではありません
読み替えのときに注意してほしい点があります。調査が聞いているのは着た枚数であって、お色直しの回数ではありません。
挙式と披露宴のあいだに着替えれば、披露宴の最中に着替えなくても2着になります。逆に、披露宴で1回だけ着替えて3着になることもあります。「3着だからお色直し2回」と単純に置き換えないでください。
進行にどう影響するかを知りたいなら、着数ではなく中座が何回入るかで考えるほうが正確です。時間の配分は披露宴の流れとタイムテーブルにまとめました。
持ち込みという選択
衣裳も持ち込みができる場合があります。ただしドレス1着あたりの持ち込み費用は平均4万3,000円でした(持ち込み費用が必要だった人のうち、金額を答えた26人)。
この構造は結婚式の引き出物は持ち込みと式場注文どっちがお得?やウェルカムスペースはいくらかかる?で扱ったものと同じです。本体の値段より、持ち込みの扱いで総額が変わります。持ち込み料が4万3,000円かかるなら、その分だけ外で安く借りる意味が薄れます。
何着にするか決めるときに
1着で終える人が3割いる
まずここを押さえてください。1着だけが31.8%です。お色直しをしないという選択は、少数派ではありません。挙式から披露宴まで同じドレスで通せば、費用も時間も減ります。

カラードレスか、和装か
2着目の定番はカラードレスですが、3着以上が34.4%いる背景には洋装と和装を両方着るという選び方もあります。白無垢・色打掛・引き振袖の違いは花嫁の和装にまとめました。
ただし調査が聞いているのは枚数だけで、何と何を組み合わせたかは分かりません。和装を入れると着付けの時間が別に必要になるので、着数だけでなく進行への影響も一緒に見てください。
夫側をどうするか
夫側は半数が1着で、1着目の平均も10万円です。妻側だけ着替えて夫はそのまま、という形は珍しくありません。並んだときのバランスは花婿の身だしなみ・タキシード選びガイドで確認してください。
どのドレスが似合うかという話はドレスの選び方完全ガイドに、当日までの美容の段取りは結婚式に向けた花嫁美容スケジュールにまとめています。
まとめ
- 妻側の着用数は1着31.8%、2着33.8%、3着以上34.4%でほぼ3等分。平均は2.5着
- 夫側は半数が1着(48.5%)で、平均2.0着
- 2着目は1着目とほぼ同額(20万4,000円と18万8,000円)。お色直しで衣裳費はおおよそ倍になる
- 1着目でいちばん多い価格帯は10万円未満で33.1%。夫側は52.0%
- ドレスの持ち込み費用は平均4万3,000円。外で安く借りても、ここで戻ることがある
- 数字はリクルートブライダル総研 結婚マーケット調査2025(トレンド編)