結婚式の演出、2割を超えたのはケーキ入刀だけ|4位は「演出をしない」18.0%

結婚式の演出、2割を超えたのはケーキ入刀だけ|4位は「演出をしない」18.0%

結婚式の演出を調べると、「定番」と書かれたものが並びます。ケーキ入刀、キャンドルサービス、花嫁の手紙。どれも見たことがある演出です。

ところが実施率を見ると、様子が違います。57項目のうち20%を超えたのは、1位の「自分たちでケーキ入刀をする」21.8%だけでした。そして4位に入っているのは「特別な演出を行わずに食事を楽しむ」の18.0%です。演出を聞く設問のなかに、演出をしないという選択肢があって、それが上から4番目に来ています。

数字はリクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025(トレンド編)から、国内で披露宴・ウエディングパーティーまたは結婚を機とした食事会を実施した692人と、国内で挙式をした583人の結果です。どちらも複数回答になります。合算・比率・年月への換算など、報告書に載っていない計算を当サイトで行った場合は、その都度ことわりを入れています。

披露宴の演出57項目|2割を超えたのは「ケーキ入刀」21.8%だけ

上位12項目を並べます。

  • 自分たちでケーキ入刀をする:21.8%
  • お色直し:19.7%
  • 親に花束を贈呈する:18.4%
  • 特別な演出を行わずに食事を楽しむ:18.0%
  • 司会からのプロフィール紹介:16.6%
  • 親に花束以外のものを贈呈する:16.6%
  • 自分が手紙を読む:16.3%
  • 主賓の挨拶:15.3%
  • ファーストバイト(ウエディングケーキを互いに食べさせ合う):14.8%
  • ウエディング小物を自分たちでつくる:12.4%
  • 自分たちがゲストへ謝辞スピーチをする:12.2%
  • ウエルカムスピーチを自分たち二人で行う:12.0%
披露宴で実施した演出の上位12項目 57項目のうち20%を超えたのは1位のケーキ入刀21.8%だけ。4位に「特別な演出を行わずに食事を楽しむ」18.0%が入る。キャンドルサービスは21位の9.8%。 2割を超えた演出は、ケーキ入刀だけ 57項目から上位12。披露宴または食事会をした692人。複数回答 ケーキ入刀(自分たちで) 21.8% お色直し 19.7% 親に花束を贈呈 18.4% 特別な演出をせず食事を楽しむ 18.0% 司会からのプロフィール紹介 16.6% 親に花束以外を贈呈 16.6% 自分が手紙を読む 16.3% 主賓の挨拶 15.3% ファーストバイト 14.8% 小物を自分たちでつくる 12.4% ゲストへ謝辞スピーチ 12.2% ウエルカムスピーチを二人で 12.0% キャンドルサービス(21位) 9.8% 結婚マーケット調査2025【トレンド編】より作成
4本目が「特別な演出を行わずに食事を楽しむ」です。演出の選択肢のなかに「やらない」が入っていて、しかも上から4番目でした。

下のほうも見ておきます。鏡開き4.2%、ペットと一緒に入場3.4%、ゲストと一緒に入場2.9%、餅つき2.1%。57項目のいちばん下まで並べても、極端に少ないものはそれほど多くありません。上も下も、全体的に低いところに固まっています。

ひとつ、対になっている項目があります。「自分が手紙を読む」は7位の16.3%。「お相手が手紙を読む」は19位の10.7%でした。その差は5.6ポイント。手紙を読む役は、どちらか一方に寄っています。

披露宴会場で、ゲストに見守られながら一緒にウエディングケーキに入刀する新婦と新郎
1位のケーキ入刀でも21.8%。57項目のうち、2割を超えたのはここだけでした。

結婚式の演出4位は「特別な演出を行わずに食事を楽しむ」18.0%

この項目が4位に入っているのが、この表のいちばん大きい特徴です。演出を聞いている設問の選択肢に「演出をしない」が用意されていて、5人に1人近くがそれを選んでいます。

年齢で開くと、もっとはっきりします。

  • 24歳以下:15.6%
  • 25歳から29歳:14.9%
  • 30歳から34歳:16.9%
  • 35歳から39歳:19.7%
  • 40歳以上:20.7%

年齢が上がるほど増えて、40歳以上では20.7%。この層では57項目のなかで1位になります。同じ層のケーキ入刀は13.3%なので、7.4ポイントの差がついています。

これは「何もしない」という意味ではありません。複数回答なので、同じ人がほかの項目も選んでいる可能性があります。ただ、この選択肢を選んだ人がこれだけいるという事実は残ります。演出を足していくことが前提ではない、という形です。結婚式をやる気にさせるものでも、「形式的でなく、カジュアルにできる」なら46.8%が実施したくなると答えていました。

料理の演出も同じ形|結婚式で「何もしない」22.5%がどの演出より多い

同じ調査に、料理まわりの演出だけを19項目で聞いた表もあります。同じ692人の回答です。

  • 料理に関する演出は行っていない:22.5%
  • シェフがゲストに料理の説明をする:22.1%
  • 二人や家族の思い入れのある食材・料理を取り入れる:21.6%
  • 季節や出身地にちなんだ食材を使う:19.8%
  • 自分たちにちなんだドリンクを入れる:14.4%
  • ソムリエが各テーブルを回る:13.6%

「行っていない」22.5%が、いちばん多い演出の22.1%を上回っています。差は0.4ポイントとわずかですが、19項目のどれよりも「何もしない」を選んだ人が多いという結果でした。

年齢で開くと、きれいに並びます。「料理に関する演出は行っていない」は24歳以下6.7%、25歳から29歳17.2%、30歳から34歳24.4%、35歳から39歳22.4%、40歳以上28.0%。若い層ほど何かしら入れて、年齢が上がるほど何もしないという形です。披露宴全体の演出で見たときと同じ向きでした。

1位の「シェフがゲストに料理の説明をする」は、35歳から39歳だけ35.7%と突出しています。全体の22.1%より13.6ポイント高い。料理そのものの相場は結婚式の料理の相場にまとめました。

披露宴会場のテーブルで、ゲスト4人に料理を説明している女性のシェフ
「シェフがゲストに料理の説明をする」は22.1%。それでも「料理に関する演出は行っていない」22.5%のほうが多い結果でした。

キャンドルサービスは21位の9.8%|出回っている33.3%は11年前の数字

演出の順位を調べると、別の数字が出てきます。上位の記事を読んで確かめました。

ある情報サイトは、キャンドルサービスを18位、実施した人の割合を33.3%と書いています。出どころはゼクシィ結婚トレンド調査2015で、11年前の数字です。もう1件、大手の情報サイトが2018年6月に190人へ聞いた「定番演出トップ9」という記事もありました。こちらは順位だけで、実施率の数字はありません。

直接は比べられません。調査の年も、対象者も、選択肢の数も違います。33.3%のほうは選択肢がもっと少ない時代の調査です。それでも、いま実際にキャンドルサービスをした人は692人中の9.8%で、順位は21位でした。定番として紹介されている演出が、実施率でも上位にいるとはかぎりません。

年齢別でも大きくは動きません。キャンドルサービスは24歳以下10.5%、25歳から29歳11.6%、30歳から34歳10.1%、35歳から39歳4.1%、40歳以上11.6%。どの層でも1割前後です。

結婚式の演出は年齢で1位が入れ替わる|24歳以下はドレスコード

年齢別に1位を並べると、中身がまるごと入れ替わります。

  • 全体:自分たちでケーキ入刀をする 21.8%
  • 24歳以下:カジュアルなドレスコードを指定する 26.3%
  • 25歳から29歳:自分たちでケーキ入刀をする 28.1%
  • 30歳から34歳:自分たちでケーキ入刀をする 27.9%
  • 35歳から39歳:主賓の挨拶 23.1%
  • 40歳以上:特別な演出を行わずに食事を楽しむ 20.7%

ケーキ入刀は25歳から29歳の28.1%が最高で、40歳以上は13.3%。半分以下まで落ちます。逆に主賓の挨拶は35歳から39歳で23.1%まで上がります。24歳以下だけは、上位が「カジュアルなドレスコード」26.3%と「生演奏を入れる」25.0%で、ほかの層と並びが違いました。

ただし24歳以下は39人しか答えていません。幅を持って見てください。

挙式の演出は1位が「親に花束や記念品を贈呈する」27.1%

挙式のほうも35項目で聞いています。国内で挙式をした583人の結果です。

  • 親に花束や記念品を贈呈する:27.1%
  • フラワーシャワー、ライスシャワー、シャボン玉シャワー、風船リリース:26.3%
  • 親からベールダウンをしてもらう:23.5%
  • 挙式のテーマやコンセプトを決める:18.4%
  • 家族とのファミリーミート:18.1%
  • 自分たち二人でのファーストミート:17.7%
  • ゲストの子どもにリングボーイ・フラワーガールなどを務めてもらう:17.7%
  • 挙式の際の映像演出:16.8%

挙式でも20%を超えたのは上位3つだけです。そして1位と3位が親にまつわる演出でした。披露宴のほうも3位が「親に花束を贈呈する」18.4%、6位が「親に花束以外のものを贈呈する」16.6%です。

この形は当サイトの既存記事と一本の線でつながります。披露宴をやる理由のとおり、やる理由のトップ3は全部「親・親族」で、1位は44.7%でした。結婚式場はどこで見つけた?のとおり、会場を見つけてくる入口も「親の紹介・口コミ」27.1%が1位です。やる理由も、会場の入口も、当日の演出も、上位に親がいます。

年齢別では30歳から34歳の「親からベールダウン」が39.7%と突出しています。全体の23.5%より16.2ポイント高い。逆に40歳以上の1位は「挙式の際の映像演出」26.6%で、こちらは全体の16.8%より9.8ポイント高い結果でした。

披露宴会場で、母親に花束を手渡している新婦と、後ろで見守る新郎
挙式の1位は「親に花束や記念品を贈呈する」27.1%。披露宴でも3位に「親に花束を贈呈する」18.4%が入ります。

実施率が低い結婚式の演出は「やらないほうがいい」ではない

数字の読み方を、先に断っておきます。

  • 複数回答です。1人が何項目も選べます。全体の実施率が2割でも、その人たちは別の演出も組み合わせています
  • 選択肢が57項目あります。選択肢が10個しかない調査なら、1項目あたりの数字は当然大きく出ます。順位や水準を別の調査と比べるときは、選択肢の数をそろえないと意味が変わります
  • 母数には食事会だけの人も入っています。披露宴をやった人だけに絞れば、演出の実施率はもっと上がるはずです。ただし報告書にその内訳はありません

そのうえで言えるのは、「みんながやっている定番」と呼べるほど高い項目は、57のなかに1つもないということです。いちばん多いケーキ入刀でも5人に1人。やらなくても、多数派から外れるわけではありません。

結婚式の演出を決めるときに、この数字をどう使うか

数字を、決め方に落とします。

  • 「定番だから入れる」という理由は、いったん外してください。ケーキ入刀21.8%、キャンドルサービス9.8%が実測です。入れる理由は定番かどうかではなく、自分たちがやりたいかどうかで足ります
  • ゲストの年齢層が上なら、演出を減らす選択が合います。40歳以上では「特別な演出を行わずに食事を楽しむ」20.7%が1位でした。料理の内容は結婚式の料理の相場にまとめています
  • 親にまつわる演出は、挙式でも披露宴でも上位です。迷ったらここから決めると外しにくくなります。当日の親の動きは結婚式での親の役割にあります
  • 映像演出は挙式16.8%、40歳以上では26.6%。金額は結婚式の映像演出はいくらかかる?のとおり、72.3%が2万5千円未満で平均3.0万円でした
  • 費用をかけずにできる演出はお金がかかりにくい演出アイデア集に、ケーキの選び方はウェディングケーキの選び方、曲の決め方は結婚式のBGM・曲選びにまとめました
  • 席の配置も演出のうちです。「従来のしきたりにとらわれず自分たちで自由に席次を決める」は9.4%でした。基本の考え方は結婚式の席次の決め方にあります

まとめ

  • 披露宴・食事会の演出57項目のうち、20%を超えたのは「自分たちでケーキ入刀をする」21.8%だけです
  • 4位は「特別な演出を行わずに食事を楽しむ」18.0%。40歳以上では20.7%で、この層の1位になります
  • キャンドルサービスは21位の9.8%。よく引用される33.3%は、2015年の別の調査の数字でした
  • 料理の演出19項目でも、「行っていない」22.5%が1位の22.1%を上回りました。40歳以上では28.0%です
  • 年齢で1位が入れ替わります。24歳以下はカジュアルなドレスコード26.3%、35歳から39歳は主賓の挨拶23.1%、40歳以上は演出をしない20.7%です
  • 挙式の1位は「親に花束や記念品を贈呈する」27.1%、3位は「親からベールダウンをしてもらう」23.5%。挙式でも披露宴でも、上位に親がいます
  • 数字はリクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025【トレンド編】、披露宴または食事会を実施した692人(57項目)と国内で挙式をした583人(35項目)。いずれも複数回答です

「定番だから」で足していくと、予算も時間も増えていきます。実測を見るかぎり、定番と呼べるほど多くの人がやっている演出はありませんでした。入れるものは、自分たちで選んで大丈夫です。