結婚式の見積もりを見ていると、写真とビデオの欄で手が止まります。どちらも10万円を超えることが多く、「写真があればビデオはいらないのでは」と考えるのは自然です。
実際に結婚式をした人の答えがあります。結婚式当日にスナップ写真を撮った人は70.7%、ビデオを撮った人は57.4%でした。ビデオを撮らなかった人は42.6%で、10人に4人を超えます。写真を撮らなかった29.3%の約1.5倍です(この倍率は当サイトによる計算です)。
数字はリクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025(トレンド編)からです。答えたのは、2024年4月から2025年3月に国内で挙式・披露宴・食事会のいずれかをした20歳から49歳の817人です。費用は、撮影を会場の専属業者・外部の事業者・友人や知人・親や親族に頼んだ人のうち、金額を答えた人の集計です。差の計算や合算など、報告書に載っていない計算を当サイトで行った場合は、その都度ことわりを入れています。
撮った写真をあとから動画にする話は撮ったウエディングフォトを動画にした人は22.0%に、披露宴で流す映像の費用は結婚式の映像演出はいくらかかる?にまとめています。この記事は結婚式当日の写真とビデオを頼むかどうか、頼むといくらかに絞ります。

結婚式当日の写真は70.7%、ビデオ撮影は57.4%|撮らなかった人は42.6%
- スナップ写真を撮った:70.7%(撮らなかった:29.3%)
- ビデオを撮った:57.4%(撮らなかった:42.6%)
写真は7割、ビデオは6割弱です。写真もビデオも、撮らなかった人が珍しくないことがまずわかります。
報告書には「写真とビデオの両方を撮った人」の割合は載っていません。ただ、写真を撮った70.7%のうち、ビデオも撮った人は多くても57.4%までです。そのため写真だけを撮った人は、少なくとも13.3%いることになります(この下限は当サイトによる計算です)。
もう一つ、数字を読むときの注意があります。費用の設問では、頼んだ相手に友人や知人、親や親族も含めています。「撮った」人がみな、プロのカメラマンに頼んだとは限りません。
年齢で開く写真とビデオの差|24歳以下は2.5ポイント、35歳から39歳は20.8ポイント
年齢別に並べると、写真とビデオの差がはっきり変わります。
- 24歳以下(57人):写真65.5%/ビデオ63.0%(差2.5ポイント)
- 25歳から29歳(192人):写真63.1%/ビデオ58.6%(差4.5ポイント)
- 30歳から34歳(194人):写真72.3%/ビデオ59.2%(差13.1ポイント)
- 35歳から39歳(148人):写真75.2%/ビデオ54.4%(差20.8ポイント)
- 40歳以上(226人):写真74.2%/ビデオ55.4%(差18.8ポイント)
差は当サイトによる計算です。20代以下では、写真もビデオも6割前後でほぼ並んでいます。30歳を超えると写真だけが7割台に上がり、ビデオは5割台から6割弱のままです。
ビデオだけを見ると、いちばん高いのは24歳以下の63.0%、いちばん低いのは35歳から39歳の54.4%です。写真は逆に、いちばん低いのが25歳から29歳の63.1%、いちばん高いのが35歳から39歳の75.2%でした。同じ35歳から39歳で、写真は最も多く、ビデオは最も少ないことになります。
調査は理由を聞いていないので、なぜ年齢でこう分かれるのかは読み取れません。24歳以下は57人と調査数が小さいので、幅のある数字として見てください。

払った額は写真が平均14.7万円、ビデオが16.0万円|いちばん多いのはどちらも5万円未満
結婚式のカメラマンやビデオ撮影の費用相場を、実際に頼んだ相手に払った金額で見ます。写真(スナップ撮影)は金額を答えた125人、ビデオ撮影は67人の集計です。
スナップ撮影の費用(125人、平均14.7万円)
- 5万円未満:20.8%(いちばん多い)
- 5万円から10万円未満:17.1%
- 10万円から15万円未満:18.7%
- 15万円から20万円未満:11.8%
- 20万円から25万円未満:15.0%
- 25万円から50万円未満:11.5%(5つの区分の合計)
- 50万円以上:5.2%
ビデオ撮影の費用(67人、平均16.0万円)
- 5万円未満:18.4%(いちばん多い)
- 5万円から10万円未満:15.7%
- 10万円から15万円未満:17.4%
- 15万円から20万円未満:9.9%
- 20万円から25万円未満:7.2%
- 25万円から30万円未満:11.9%
- 30万円から35万円未満:12.4%
- 35万円から40万円未満:回答なし/40万円以上:6.9%
どちらもいちばん多い区分は5万円未満で、10万円未満が写真37.9%、ビデオ34.1%います。真ん中の人が入る区分も、どちらも10万円から15万円未満です(この2つの合算と位置は当サイトによるものです)。
違いが出るのは高いほうです。25万円から35万円未満は、ビデオが24.3%、写真は7.7%で、ビデオが約3倍あります(当サイトによる合算と比較です)。ビデオは安く済ませる人と、30万円前後をかける人に分かれています。平均がビデオのほうが1.3万円高いのは、この層の厚さによるものと読めます。
5万円未満の層には、友人や親族に頼んでお礼だけ渡した人も入っている可能性があります。報告書は頼んだ相手ごとの金額を出していないので、ここは確かめられません。
年齢別の平均は、写真は30歳から34歳が18.7万円で最も高く、40歳以上が11.2万円で最も低い結果でした(30歳から34歳は30人、40歳以上は45人)。ビデオも30歳から34歳が18.9万円で最も高くなっています(23人)。24歳以下は写真2人・ビデオ1人の回答しかないので比べていません。
POINT:平均の14.7万円や16.0万円を予算の目安にするより、5万円未満から30万円台まで幅があると考えたほうが実態に合います。写真もビデオも、何時間撮るか、何を納品してもらうかで金額は大きく動きます。見積もりでは撮影時間と納品物(写真の枚数・アルバムの有無、映像の長さ・編集の有無)を並べて比べてください。
「スナップ22.4万円・ビデオ19.7万円」は2017年と2018年の調査の数字
検索すると、もっと高い平均が出てくることがあります。ゼクシィの記事[お金のかけどころはコレ!]卒花さん&データが教えてくれた最新トレンドでは、スナップ撮影22万4000円、ビデオ撮影19万7000円、ビデオ撮影を行った人は63%と紹介されています。これはゼクシィ結婚トレンド調査2018・2017をもとにした数字です。
この記事の数字と比べると、平均は写真で7.7万円、ビデオで3.7万円低く、ビデオの実施率は5.6ポイント低くなっています(差は当サイトによる計算です)。ただし調査の名前も、答えた人の範囲も、年も違います。この記事の調査は、挙式・披露宴に加えて食事会をした人も答えていて、費用には友人や親族に頼んだ分も入っています。「この数年で下がった」とは言えません。見積もりと比べる物差しとしては、新しいほうの数字を使ってください。
ビデオを削って後悔した人もいる|ゼクシィの調査では写真36.0%・ビデオ22.1%
撮らなかった人が4割いる一方で、削ったことを悔やむ声もあります。ゼクシィの結婚式で「ケチるんじゃなかった(涙)」証言集~フォト&ムービー編~では、フォトとムービーで節約して後悔したことの1位がプロのフォトグラファーによる結婚式のフォト記録36.0%、2位がプロのビデオグラファーによるムービー記録22.1%でした。答えたのは、ゼクシィ花嫁会のメンバー82人と、2年以内に結婚式を挙げた20代から30代の女性110人です(2024年6月)。
この記事の調査とは別の調査なので、数字どうしを並べて比べることはできません。言えるのは、写真のほうが「削って後悔した」と答えた人が多いということです。ビデオを撮らない人が写真より多い一方、削って悔やむ声は写真のほうが大きい。迷ったときに先に守るのは写真、と読めます。
撮ってもらった側の評価も出ています。結婚式の満足度は当日85.4%・準備62.8%のとおり、フォトグラファーが撮影した写真や動画に満足した人は71.4%、不満は9.4%でした(567人)。
プロに頼まない選び方もあります。披露宴や食事会をした692人のうち、「(カメラマンではなく)自分たちで写真・ビデオ撮影」をした人は6.7%でした。57項目ある演出のひとつとして聞かれたもので、同じ6.7%の項目がもう1つあります。演出全体の並びは結婚式の演出、2割を超えたのはケーキ入刀だけにまとめています。

写真とビデオを頼むか決める順番
- 当日の映像を、式の中で使うかどうか。当日の様子を披露宴の最後に流す撮って出しのエンドロールを入れるなら、ビデオの撮影は外せません。撮って出しと事前制作の違いは結婚式のエンドロールにまとめています
- 写真だけにするか、両方にするか。写真を撮った人は70.7%、ビデオは57.4%。少なくとも13.3%は写真だけで済ませています。後悔の声は写真のほうが多いので、削るならビデオから検討する、が順番として自然です
- 式場の提携業者か、外部に頼むか。外部のカメラマンを入れられるか、持ち込み料がかかるかは式場ごとに違います。契約したあとでは変えにくいので、結婚式場を契約する前に確認したいことの持ち込みの項目と一緒に確かめてください
- 友人や家族に頼むかどうか。頼むなら、撮ってほしい場面(入場、誓いの言葉、両親への手紙など)を紙に書いて渡します。頼んだ人はその間、ゲストとして式を楽しめなくなることも頭に入れておきます
- 見積もりのどの段階で入っているか。写真やビデオは、最初の見積もりでは最小限のプランになっていることがあります。結婚式の見積もりはなぜ上がる?で書いたとおり、撮影時間と納品物まで確認してから金額を比べます
よくある質問
Q. 結婚式のビデオ撮影はいらないですか?
撮らなかった人は42.6%で、少数派ではありません。ただ、ゼクシィの調査では節約して後悔したことの2位がプロのビデオ撮影(22.1%)でした。撮って出しのエンドロールを入れるなら必要、入れないなら写真を優先して考える、という分け方ができます。
Q. 結婚式のカメラマンの費用相場は?
頼んだ相手に払った金額の平均は、スナップ撮影14.7万円(125人)、ビデオ撮影16.0万円(67人)です。いちばん多い区分はどちらも5万円未満で、真ん中の人は10万円から15万円未満に入ります。
Q. 写真とビデオを両方頼むといくらですか?
2つの平均を足すと30.7万円です(当サイトによる計算)。ただし写真とビデオは答えた人数が違い、両方を頼んだ人だけの平均ではありません。両方を頼んだ場合のおおまかな目安として見てください。参考までに、司会の費用は平均19.1万円でした(結婚式の司会は誰に頼む?)。
Q. 友人に撮影を頼んでもいいですか?
頼む人はいます。費用の設問でも、頼んだ相手に友人や知人、親や親族が含まれています。演出として「自分たちで写真・ビデオ撮影」をした人は6.7%でした(披露宴や食事会をした692人)。撮影できる場所や撮り方に決まりがある会場もあるので、事前に式場へ確認してください。プロのカメラマンに頼んだ場合の心付けの目安は結婚式の心付けはいくら?にまとめています。
Q. 年齢によって選び方は違いますか?
違いが出ています。24歳以下は写真65.5%・ビデオ63.0%でほぼ同じですが、35歳から39歳は写真75.2%・ビデオ54.4%で20.8ポイント開きます。理由は調査からはわかりません。
まとめ
- 結婚式当日にスナップ写真を撮った人は70.7%、ビデオは57.4%。ビデオを撮らなかった人は42.6%います
- 写真とビデオの差は24歳以下で2.5ポイント、35歳から39歳で20.8ポイント。30歳を超えると写真だけが7割台に上がります
- 払った額の平均は写真14.7万円、ビデオ16.0万円。いちばん多いのはどちらも5万円未満で、ビデオは25万円から35万円未満も24.3%います
- よく見かける「スナップ22.4万円・ビデオ19.7万円」は2017年と2018年の別の調査の数字です
- 撮った人には、友人や親族に頼んだ人も含まれます
写真もビデオも、撮らない人が珍しくない一方で、削って後悔する声もあります。当日の映像を式の中で使うかどうかを先に決めると、ビデオが必要かどうかはほぼ決まります。撮ったあとの写真の使い方は撮ったウエディングフォトを動画にした人は22.0%、映像演出の費用は結婚式の映像演出はいくらかかる?に続きます。