結婚式をやる気にさせるもの|1位は「子どもがいてもできる」58.3%、最下位は会費制24.5%

結婚式をやる気にさせるもの|1位は「子どもがいてもできる」58.3%、最下位は会費制24.5%

結婚式をやりたくない理由を聞いた調査はたくさんあります。ところが「どういう条件ならやりたくなるか」を条件別に聞いたものは、ほとんど見かけません。

26項目を出して聞いた調査があります。1位はお金でも演出でもありませんでした。「自分または相手が妊娠している、または二人に子どもがいても、実施をサポートしてくれるプランがある」の58.3%です。そしていちばん低いのは「会費制でできる」の24.5%でした。

数字はリクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025(既婚編)から、821人の結果です。それぞれの条件について5段階で答える形になっています。合算・比率・年月への換算など、報告書に載っていない計算を当サイトで行った場合は、その都度ことわりを入れています。

結婚式を実施したくなる条件26項目|上位は「子ども」「特典」「低予算」

「実施したくなる」から「実施したくならない」までの5段階で聞いています。上2つを足したものが「実施したくなる・計」、下2つを足したものが「実施したくならない・計」です。高いほうから8項目を並べます。

  • 妊娠している、または子どもがいても実施をサポートしてくれるプランがある:58.3%
  • 指輪や新婚旅行、当日のホテル宿泊など、結婚式まわりの割引や特典がある:56.6%
  • 低予算でできる:55.0%
  • 料理の評判が高い:51.1%
  • 衣裳が魅力的:50.9%
  • 結婚式の準備が簡単、短時間でできる:50.1%
  • 写真や動画などのクオリティが高い:50.0%
  • 結婚式に関わるスタッフが魅力的である:49.3%

次に、低いほうから6項目です。

  • 平日のプランがある:38.1%
  • ゲストも二人も特別な衣裳を着ないでできる:34.1%
  • 大人数でできる:31.9%
  • LGBTQに配慮したプランがある:31.0%
  • ローンが組める・分割できる:29.6%
  • 会費制でできる:24.5%
結婚式を実施したくなる条件と、したくならない条件 実施したくなる・計がいちばん高いのは「妊娠・子どもがいてもできる」58.3%。いちばん低いのは「会費制でできる」24.5%で、したくならない38.7%のほうが多い。大人数とローンも、したくならないが上回る。 結婚式をやる気にさせる条件、させない条件 26項目から抜粋。821人。それぞれ単一回答 実施したくなる・計 実施したくならない・計 妊娠・子どもがいてもできる 58.3% 15.8% 結婚式まわりの割引・特典 56.6% 17.9% 低予算でできる 55.0% 21.5% 準備が簡単・短時間 50.1% 20.7% ご祝儀に頼らずできる 44.0% 24.0% 見積りが上がらない 41.0% 30.6% 準備をお任せできる 40.1% 28.2% 大人数でできる 31.9% 32.6% ローンが組める 29.6% 35.3% 会費制でできる 24.5% 38.7% 結婚マーケット調査2025【既婚編】より作成
下の3つだけ、灰色のほうが長くなっています。会費制とローンと大人数は、やりたくないと答えた人のほうが多い条件でした。

結婚式をやる気にさせる1位は「子どもがいてもできる」58.3%|否定も最少

1位の項目は、賛成が多いだけではありません。「実施したくならない・計」も15.8%で、26項目のなかでいちばん少ない数字でした。強い肯定にあたる「実施したくなる」も25.3%で最高です。反対がほとんどいない条件、ということになります。

これは特殊な事情の人だけの話ではありません。結婚式の準備中に妊娠したらのとおり、準備中に妊娠していた人は20.9%います。5人に1人です。式の日取りを決めたあとで妊娠が分かることは、珍しくありません。

この設問は「実施したくなるか」を聞いています。実際にそういうプランがあるかどうかは聞いていません。つまり、まだ満たされていない需要がここにある、とも読めます。ただし、この調査は理由を聞いていません。

妊娠中の式の進め方はマタニティウェディングとは?に、ドレス選びはマタニティウェディングドレスの選び方にまとめました。

披露宴会場を見学している、小さな子どもを連れた女性と男性
1位は「子どもがいてもできるプラン」58.3%。26項目でいちばん高く、反対も15.8%でいちばん少ない条件でした。

「低予算でできる」55.0%は3位。でも「見積りが上がらない」は41.0%で18位

お金に関する条件は5つあります。並べると、同じお金の話でも効き方が違うことが分かります。

  • 低予算でできる:したくなる55.0%/したくならない21.5%(3位)
  • ご祝儀に頼らずにできる:44.0%/24.0%
  • 低額でできる(見積りが上がらない):41.0%/30.6%(18位)
  • ローンが組める・分割できる:29.6%/35.3%
  • 会費制でできる:24.5%/38.7%(26位)

「低予算」と「見積りが上がらない」で14.0ポイントの差があります。どちらも払う額を抑える話なのに、効き方がまるで違う。最初の金額が安いことは効くけれど、あとから上がらないことはそれほど効いていません。

ただし、見積りが上がることを知らなければ、それが条件になるはずもありません。結婚式の見積もりはなぜ上がる?で書いたとおり、初回見積りは最低限の内容で作られます。経験する前は問題として見えていない、という読み方もできます。

ご祝儀でどこまで戻るかはご祝儀は結局いくら集まる?にまとめました。平均161.7万円で、3人に1人は100万円未満です。

会費制24.5%が最下位|負担は減らしたいのに、会費制は選ばれない

26項目のうち、「したくならない」が「したくなる」を上回ったのは3つだけでした。

  • 大人数でできる:したくなる31.9%/したくならない32.6%
  • ローンが組める・分割できる:したくなる29.6%/したくならない35.3%
  • 会費制でできる:したくなる24.5%/したくならない38.7%

お金の負担を減らす条件なのに、逆を向いています。強い否定にあたる「実施したくならない」を見ると、いちばん高いのがローンの17.5%、次が会費制の15.1%でした。26項目のなかで、この2つがいちばん強く拒まれています。

お金がないからやらない、という話とは違うようです。低予算でできるなら55.0%がやりたくなる。それでも、借りて払う形と、ゲストから会費として集める形は選ばれない。金額の問題ではなく、お金の集め方の問題として見られていると読めます。ただし理由は聞かれていません。

実際の実施率も高くはありません。会費制の結婚式・1.5次会のとおり、会費制でやった人は15.7%です。ただし会費制とご祝儀制を組み合わせた人まで含めると4組に1組になります。意向は低いのに、やってみた人の自己負担は7割がゼロでした。

カフェの窓際で、閉じたノートを前に向かい合って話している女性と男性
「低予算でできる」なら55.0%がやりたくなる。それでも会費制は24.5%で最下位でした。金額ではなく、集め方の問題として見られています。

結婚式の準備は「簡単・短時間」50.1%|「お任せできる」は40.1%どまり

準備に関する条件も2つあります。

  • 結婚式の準備が簡単、短時間でできる:したくなる50.1%/したくならない20.7%
  • 結婚式の準備をお任せできる:したくなる40.1%/したくならない28.2%

10.0ポイントの差です。短く済ませたい気持ちはあるけれど、丸ごと任せたいわけではない。決めるところは自分たちで決めたい、という形になっています。

ここは実際の満足度とも合います。結婚式の満足度は当日85.4%・準備62.8%のとおり、準備の総合満足度は62.8%で、当日の85.4%よりずっと低い。それでも「プランや商品などの選択肢の多さ」の満足度は58.7%で28項目の最低でした。選ぶのは大変だけれど、選べないのも困る、ということになります。

準備の分担そのものは結婚式の準備、どこまで二人で決めている?に、何をいつ決めるかは式場決定後の流れにまとめています。

新しい結婚式のスタイル6つは、どれも「やりたくない」が上回る

同じ調査に、実施スタイルを聞いた別の設問もあります。821人が答えた6項目です。

  • 一部オンライン(一部のゲストが会場以外から参加):したくなる37.4%/したくならない40.1%
  • パーティー内中継(ゲストを複数の会場に分けて中継):34.4%/40.8%
  • 完全オンライン(ゲストすべてがオンラインで参加):31.5%/45.0%
  • 二部制(同日中に時間をずらして複数回に分けて開催):28.0%/43.5%
  • 平日ウエディング(平日に開催):26.1%/39.5%
  • 二回制(複数日に分けて開催):21.0%/48.6%

6つとも、したくならないほうが多い。いちばんましな一部オンラインでも37.4%対40.1%です。いちばん低い二回制は21.0%対48.6%で、2倍以上の開きがありました。

ただし一部オンラインだけ、少し形が違います。強い肯定の「実施したくなる」が15.8%で6つのなかで最も高く、強い否定の「実施したくならない」も25.3%あります。賛否が割れている項目、という見方ができます。

結婚式を「自由にできる」は47%台|具体的な形を出すと20%台に落ちる

自由度についての条件は4つあります。どれも46%台から47%台で並びました。

  • 自分の所属するコミュニティごとに分けて実施する(「友人だけ」「会社の同僚だけ」など):したくなる47.6%/したくならない22.6%
  • プログラムを自由に組むことができる:47.5%/23.3%
  • 形式的でなく、カジュアルにできる:46.8%/22.4%
  • 結婚式場以外でできる(自分たちの好きな場所など):46.6%/22.7%

4つとも、したくなるがしたくならないの2倍以上です。ところが、いちばん上の「コミュニティごとに分けて実施する」を実際にやるとなれば、二部制か二回制の形になります。

同じ調査のなかで、やりたいことを言葉で書くと47.6%、「二部制」という名前で出すと28.0%、「二回制」と出すと21.0%になります。いちばん上といちばん下で26.6ポイントの差です。自由にやりたい気持ちはある。でも名前のついた形を出されると引く、という読み方ができます。ただし、この調査は理由を聞いていません。

ばらして1つだけやる形についても聞いています。

  • 挙式だけできる:したくなる45.4%/したくならない24.5%
  • 結婚を機とした食事会だけできる:42.1%/25.9%
  • 披露宴・ウエディングパーティーだけできる:40.2%/29.5%

3つのうちいちばん受け入れられているのは、挙式だけの45.4%でした。披露宴だけは40.2%で、したくならないも29.5%といちばん多い。削るなら披露宴から、という順番が数字にも出ています。少人数でできるなら45.2%、大人数なら31.9%という差とも向きが合います。

参列者の少ないチャペルで、向かい合って手を取る新婦と新郎
ばらして1つだけやるなら、挙式だけが45.4%でいちばん上。披露宴だけは40.2%で、反対も29.5%と最多でした。

ほかの調査は「やらない理由」しか聞いていない

結婚式をやりたくない人について調べると、上位に出てくる記事はどれも別の形の調査です。読んで確かめました。

ある調査会社が2022年9月に500人(未婚250人と既婚250人)へ聞いた結果では、未婚者の78%が「結婚式をやりたくない」と答え、既婚者の95%が「やってよかった」と答えています。やりたくない理由は「結婚式以外のことでお金を使いたい」が113人で1位、「準備が面倒くさい」が99人、「注目されるのがイヤ」が87人でした。

もう1件、大手の情報サイトが2018年11月に188人へ聞いた結果もあります。式をしなかった理由は費用が高かった47.9%、意味を見いだせなかった34.0%、夫または妻がやりたくなかったがそれぞれ21.3%。後悔していない人は60.1%でした。

どちらも「やらなかった理由」です。理由が分かっても、では何があればやることになるのかは出てきません。26項目の条件を出して、それぞれ5段階で聞いているのはこの調査だけでした。だから「会費制は最下位」のような、直感と逆の順位が出てきます。

やらない選択そのものについては結婚式をしない選択にまとめました。何もしない人が最多という調査結果と、代わりの選び方を書いています。

相手が結婚式に乗り気でないとき、どこから話すか

数字の形を、話の進め方に落とします。

  • 金額の話から入るなら「低予算でできる」55.0%の側から。ローン29.6%と会費制24.5%は、むしろ嫌がられる条件でした。分割や会費制を持ち出すのは、金額の話が通ったあとにしてください
  • 子どもの予定があるなら、それは止める理由になりません。58.3%は26項目の1位で、反対も15.8%でいちばん少ない条件でした
  • 「準備が面倒」には、簡単・短時間50.1%が効きます。ただし「全部お任せ」40.1%はそこまで響きません。工程を減らす話と、丸投げの話は別です
  • オンラインや二部制を代替案として出すのは、あまり効きません。6つとも、したくならないほうが多い条件でした
  • 人数を減らす話は効きます。「少人数でできる」は45.2%に対し「大人数でできる」は31.9%。少人数の費用感は少人数結婚式・家族婚の費用相場にあります

まとめ

  • 結婚式を実施したくなる条件の1位は「妊娠している、または子どもがいても実施をサポートしてくれるプランがある」の58.3%。反対も15.8%で26項目の最少でした
  • 2位は結婚式まわりの割引や特典56.6%、3位は低予算でできる55.0%です
  • 最下位は「会費制でできる」24.5%。したくならない38.7%のほうが多く、26項目で唯一20%台でした
  • したくならないが上回ったのは会費制・ローン・大人数の3つだけ。お金の負担を減らす条件なのに、逆を向いています
  • 「低予算」55.0%と「見積りが上がらない」41.0%で14.0ポイント差。最初の安さは効くが、あとから上がらないことは効きが弱い
  • 新しい実施スタイル6つは、どれも「したくならない」が上回りました。最上位の一部オンラインでも37.4%対40.1%です
  • 同じ中身でも、「コミュニティごとに分けて実施する」なら47.6%、「二回制」という名前なら21.0%。26.6ポイント差です
  • 数字はリクルートブライダル総研の結婚マーケット調査2025【既婚編】、821人。それぞれ単一回答です

やりたくない理由を並べても、話は進みません。何があればやる気になるのかは、すでに聞かれています。順番に出していけば、どこで止まっているのかが分かります。